現実に/富田美憂の「私が私を見つけるまで」㉕
公開日:2021/9/5
先日行われた「Animelo Summer Live 2021-COLORS- 」、一日目に出演させて頂きました。
今でもまだ夢だったんじゃないかと思うくらい、幸せな時間でした。
子どもの頃から憧れだったアニサマ。目標のひとつだったアニサマ。
去年、新型コロナウィルスの影響で延期になってしまった時は、正直「来年も呼んでもらえるかな?」と思って、ずっと不安でした。
今だから言えることですが、今年の初めから、私は声帯結節で喉を壊していました。
ライブに出演させていただく度、思うように声が出せなくて、歌えなくて、本当に辛くて、苦しくて。
毎日毎日泣いていました。
「下手と言われる」「応援してくださっている方をがっかりさせてしまっただろうな」「もう呼んでもらえないかもしれない」
こんな気持ちを誰にも言えないから、余計にしんどくて。
歌うことが怖いとすら思いました。
けど、今年はまとまったお休みをいただけたので、もう喉は大丈夫ですよ! 完治しています。
ご心配おかけしてすみません。
ただ、ライブに出させていただく際の「恐怖感」は残っていて。
やっぱり未だにそれを思い出して変に力んでしまうこともあるし、一人でいると「また声が出なかったらどうしよう」と考えてしまいます。
一種のトラウマですよね、たぶん。
でもそんな気持ちでライブに挑むのはスタッフの皆さんにもお客さんにも失礼なことだから、極力考えないようにしてきました。
そんなこんなで迎えたアニサマ当日。
出番は3番目でした。
さいたまスーパーアリーナはびっくりするほど大きくて。。
でも、歌っている最中に考えていたことは、とにかく「気持ち良いな」ということ。
あんなに「歌うのが怖い」と思っていたのに。
やっぱり私は歌うことが好きなんだと。
歌いながら、今まで抱えていた恐怖感が吹っ切れていくような気がしました。
ステージで歌うってなんて気持ち良いんだろう。
私はこの瞬間の為に生きているんだなぁ、ということを思い出しました。
きっと今まで抱えていた怖いという気持ちも、こういう時のためなんだ、と。
この日を終えた今、今まで抱えていた恐怖感はもうありません。
歌うことは幸せでとても気持ちよくて、私の大好きなこと。
そんな当たり前のことをなんで忘れかけていたんだろうなと思う。
ライブは私にいつも気づきと幸せをくれます。
あの日のアニサマでの音楽、思い出は絶対に一生忘れることはないだろうし、宝物のような日になりました。
次はワンマンライブ。
頑張ります。