地球の歩き方『aruco』編集部が東京の魅力を徹底取材! 都内で世界を旅するディープな新ガイドブック
更新日:2021/9/21
旅好きに悩ましいコロナ禍に、ワクワクするようなガイドブックが出版された。今年創刊42周年の『地球の歩き方』のいわば妹分にあたる『aruco』の国内版だ。東京シリーズの4冊で、『aruco 東京』『aruco東京で楽しむ韓国』『aruco東京で楽しむフランス』『aruco東京で楽しむ台湾』(いずれも地球の歩き方編集室:編、学研プラス:刊)。東京で日本を知り、世界を旅するように読むことができる。
同シリーズには、「東京にこんな所が!?」が満載で、最大の特徴は、なんと言ってもその情報量。最新情報はもちろん、さまざまな歴史や背景をも詳らかにしながら、東京のなかにある外国がカラフルに広がっている。
応援を兼ねて…ブルワリー&ワイナリー、コーヒーの聖地も
旅の醍醐味は“食”。東京には、国内の美味しいものだけでなく、世界の美食家を惹きつける多種多様なグルメが溢れている。『aruco 東京』には、東京発祥のメニューやレトロな純喫茶をはじめ、インスタ映えするお店からパワフルな市場まで、東京ならではのグルメスポットがテーマごとに凝縮されて紹介されている。
コロナ禍で大打撃を被っている飲食業界だが、なかでもお酒を売りにしている店は大変な時を過ごしている。だが近年のクラフトビールブームからもうかがえるように今、さまざまな醸造所が個性豊かな美酒をつくりだしているのだ。東京にもここ数年で都市型とよばれるブルワリーやワイナリーが急増。お土産はもちろん、飲み比べしたり、見学ツアーに参加したり、とひと味違った楽しみ方ができる。緊急事態宣言が明け、酒類の提供が再開されたらお店の応援を兼ねて、美酒を求めたい。
なお、自家焙煎などのコーヒー店が立ち並ぶ「コーヒーの聖地」として発展している清澄白河にも、クラフトビール店が増えているという。コミュニティごとの情報も紹介されているので、あわせてチェックしたい。
日本が誇る伝統文化、寄席と相撲の楽しみ方とは?
どのページも、ポップに写真と情報が盛り込まれているが、なかでも目を見張るのがこちら。
東京には日本が誇る伝統文化を“気軽に”楽しめるスポットがある。寄席と相撲は、今や外国人旅行者がこぞって訪れる人気アトラクションだが、日本人は「ハードルが高い」と考える人も多く、観客は通い慣れたリピーターが多い。だが実際は、詳しく知らなくとも誰もが楽しめる最高のエンタメ。チケットの買い方や楽しみ方、ちょっとしたポイントなどがわかりやすく書かれていて、「行きたい!」と思わせてくれる。
ちなみに、続くページは、人生相談に乗ってくれる「坊主バー」、恋愛を占う「フォーチュンBARタロット」、ジェンダーフリーの新宿二丁目を知る「campy! bar」の潜入リポート。夜の街ならではの楽しみ方も手ほどきされている。
韓国グルメも幅広く網羅! ライト層からコア層まで楽しめる韓国版
『aruco 東京で楽しむ韓国』もコンパクトながら圧巻の情報量だ。グルメはもちろん、ファッションや韓国コスメ、今アツいドラマ・映画・マンガ・音楽といったエンタメも特集された濃厚なガイド本になっている。ページをめくるごとに、食べたいもの、楽しみたいことが色鮮やかに飛び込んでくる。
例えば、韓国グルメと一口に言っても、実にさまざま。同書では、肉、海鮮、スープや鍋、ご飯や麺、スイーツ、屋台もの、お菓子や調味料まで網羅している。同シリーズの全てで言えることだが、『地球の歩き方』と同じく、ページのフッター部分にある口コミがこれまた心憎い。参考になることばかりなので忘れずにチェックしたい。
「東京のなかの韓国」ともいわれる新大久保は、駅に降り立ったそばから、韓国グルメの匂いに鼻先をくすぐられる。つられるままに屋台をはしごしてみるのもいい。辛いもの以外にもたくさんの美味しいものに出会えるはずだ。
韓国を旅するように… 選りすぐりの本とは?
本好きの方には、ベストセラーになった韓国の本を特集したページが見逃せない。神保町の韓国専門ブックカフェ「チェッコリ」によるセレクトで、宣伝・広報の佐々木静代さんいわく「日本にいながら韓国の街や人を感じられるような作品」「K-POPやドラマに関する情報があれば興味がわくのでは」と選んだそうだ。
旅がしづらい今、同シリーズで“世界”を再発見してみてはいかが?
文=松山ようこ
(※)本記事で紹介している一部店舗は休業・営業時間が異なる可能性がございます。事前にお問い合わせください。