本人しかわからないしんどさがある、と学んだ話。/飯窪春菜の「かわいげがなくてごめんね!」⑧
更新日:2023/2/7
私の中にくすぶる怒りをぶっちゃけるコラム。
……更新が空いてしまってすみません~!
舞台「ロミオとロザライン」の公演がありバタバタしていました!
久しぶりの更新となった今回は“本人にしかわからないしんどさがある、と学んだ話”について!
私はすごくせっかちな性格で、駅や街を歩く時、基本早歩き。前の人との距離も詰めて歩いていました。
前の人と距離をとってゆっくり歩いてる人がいると、
「周りは詰めて歩いているのに、マイペースすぎ!」
と、正直カリカリしてたんです。
でも私、実は去年、病気したんです。
患部の痛みで、立っているのもつらい。
歩くのは、とてもゆっくりスピードじゃないととても無理。
痛いなぁと思いながらゆっくりゆっくり歩いているとき、周りの人は「なぜもっと早く歩かないんだ!」と思ってるんだろうな、と感じていました。実際はそんなこと思われていないのかもしれないけど、私自身がそんな風に思ってしまう人間だったから、そう思っちゃうんです。
自分がどんなにしんどくても、他人からはわからないんだよなぁ……。
今まで気づけなかったけど、そういうしんどさを抱えている人が、駅や街にいっぱいいるのかもしれないと思うようになりました。
すぐにカリカリして決めつけちゃいけない!
何か理由があるかもしれないと思うようにしよう!
と、自分が大変な目にあって、ようやく思えるようになったんです。
本当に! 心も視野も狭かった自分が情けない……!!
(まあ、歩きスマホしてる人に関しては別ですけどね!!!!!?!?!?(笑))
1週間ほど入院したのですが、コロナ禍ということもあって、家族でも面会ができず。そのとき私は人生で一番の孤独を感じました。
周りの人のSNSでの楽しそうな姿、仕事している姿。そこに参加できない現実と、自分がどんどん取り残される感覚……。
それが少しでも和らいだのは、家族や友達からの連絡でした。LINEやビデオ通話でたくさん励ましてくれて、すごく気にかけてくれたことに、どれだけ救われたことか!
たった1週間の入院でも私はだいぶ気が滅入ってしまって、もっとずっと病院で過ごしている人はどれほどつらいだろう……。知り合いが体調を崩したら、私は毎日でも連絡しようと思いました。
相手の立場に立って物事を考えようと意識しているつもりでしたが、まだまだだということを、病気になって痛感しました。
私がまったく気づけていない「当事者」のしんどさが、この世にはまだまだたくさんある。もっともっと視野を広げて、心にゆとりをもった人になれるよう精進します……!
◉ちょっと別の話ですが、同じくらい痛感したのが、定期的な検査と献血の大切さ!私の小さな(?)手術でも相当量の輸血がされて……、献血が常に求められている理由がわかりました。注射は苦手だけど、たくさん献血に行こうと思います!
●マンガ大好きはるなんによる、今回のおすすめマンガ
『機械仕掛けの愛』
業田良家
常に相手の気持ちに寄り添ってくれる優しいロボット達のお話がオムニバス形式で描かれています。ロボット側の気持ちや感情に、きっと気づきがあることでしょう。