攻撃的な人に責められたときに、うまく距離を取るために意識すること/自分いじめの呪いを解く本 毎日がラクになる心のクセづけ40⑩
公開日:2021/10/11
ココロジー・酒井和夫著の書籍『自分いじめの呪いを解く本 毎日がラクになる心のクセづけ40』から厳選して全10回連載でお届けします。今回は第10回です。TwitterやInstagramで話題のメンタルケアメディア・ココロジーの知識が一冊の本になりました。「自分いじめの呪い」とは、嫌なことや悩みに直面したとき、つい自分で自分を苦しめてしまう思考や感情のこと。そんな「自分いじめの呪い」を解く方法を、心理学の知識をもとに2ステップでわかりやすく解説します。これを読めば、自分で自分を苦しめる思考や感情から抜け出すヒントがきっと見つかるはずです。
自分いじめの呪い 攻撃的な人に責められたとき
私は他人にとって傷つけやすい存在なのかな?
職場や友人関係でも存在する悪口を言ったり、マウントを取ってくる「攻撃的な人」。しかも自分だけが標的になったりすると、悔しさと悲しさでストレスMAXだよね。それに加えて「私は傷つけやすい存在なのかな?」と自己嫌悪に陥ってしまうときもある。
そういった攻撃的な人とは物理的に距離を取るのがベストだけど、いろいろな事情があってできない人も多いと思う。
ここではそんな攻撃的な人とうまく距離を取る方法を紹介するよ。それはズバリ「相手の弱さを知る」こと。「アイツらに弱みなんてないよ…」と思うかもしれないけど、攻撃的な人ほど実は弱い人なんだ。
彼らは自分の中の弱い面と向き合うのが怖くて、攻撃的になってしまうんだね。
STEP1 原因を知る
攻撃的な人の正体
攻撃的な人の正体は「自分の軸がなく、自分の弱さを直視したくない人」だよ。
人生で「上か下か」といった価値判断しかされた経験がないと、自分の存在価値を他人基準でしか測れなくなってしまうんだ。すると、当然「自分の中の弱い自分」に向き合うと「自分はダメな存在」だと思い込んでしまうよね。
そこで起こるのが心理学でいう「積極的外化」なんだ。積極的外化とは、自分が自分に向けている憎悪を他人に向けること。
例えば、親の言うことを我慢して聞いてきた子どもが大人になって親を憎んでも、我慢するしかなかった「自分の弱さ」に直面するよね。その「自分の弱さを許せない」感情が、周りの人を対象にした「あいつが許せない」感情に変わり、攻撃的なアクションを起こしてしまうケースがあるんだ。
STEP2 呪いを解く心のクセづけ
攻撃的な人と心の境界線を引こう
攻撃的な人は「攻撃着弾確認」が超人レベル。本当に傷ついているかどうか、相手のちょっとした発言や表情、仕草から見抜いてくるよ。さらに相手に「自分の攻撃が届いている」のを確認できるとよりエスカレートするんだ。
そんな攻撃的な人に言い返すのは危険だから、表面上は謝ったり申し訳なさそうにしていれば大丈夫。
大事なのは「あなたの感情はあなたのもの。私の感情は私のもの」と心の境界線を引く意識をもつこと。もし嫌なことを言われても、「私はあなたが弱いことを知っているし、あなたの私に対する評価と私の自分に対する評価は別です」と思うと心理的優位をつくれるんだ。
Topic 自分を親友や推しだと思って扱おう
普段から自分を大切にしていないと、他人からも雑に扱われることが増えるよ。だから、自分を責めてつらいときは、自分を大好きな人だと思って接してみて。もし失敗しても、それが親友や大好きな推しの失敗だったらと考えてみると、「ドンマイ!」と言いたくなるよね。
それを繰り返していくと、だんだん自分を大切にする心のクセがついてくるんだ。
まとめ
攻撃的な人の心理がわかると、「かわいそうに」と思えるようになって、同じ土俵に上がらなくても対応できるようになるはず。こうした心理的優位は態度や表情にも表れるから、攻撃的な人からすると「この人には攻撃が届かないんだ」と判断されて、徐々に標的になりにくくなっていくはずだよ。