体質は変えられる。体を「冷やす」「温める」食べ物と調理方法!/病気にならない体をつくる こども免疫教室⑤
公開日:2021/11/20
体質に合わせた健康法を
冷えているほうがリスクは大
陰性でも陽性でもない、バランスのとれた「間性体質」であれば心配ないですが、寒がり、暑がりの傾向がある場合は、それぞれに合った健康法をやってみましょう。
50ページのチェックリストで、陰性の項目にひとつでも当てはまったら体を温める食事を心がけましょう。できればいつも腹巻きをしておなかを冷やさないようにすると安心です。
逆に、日ごろから暑がりで冷えとは無縁の生活を送っているのであれば、夏の暑い時期には体内の熱を発散させる必要があります。ただ、その場合、夏が旬の野菜(体を冷やす食べ物)を食べることで自然と熱を逃がすので、それほど心配ありません。
暑がりさんの場合、血圧が高くなりやすい傾向がありますが、冷えによる免疫低下の心配はありません。その意味では寒がりさんのほうがリスクは高くなります。
それに、食生活が変わり、体を動かすことが減った現代の日本では、体が冷えている人が増えています。体を温めるよう気をつけたほうがいい、そう感じています。
なにをどう食べるかで体質は変わる
人に「陰性体質」「陽性体質」があるように、食べ物にも「陰性(冷やす)」「陽性(温める)」があるのよ。しかも、お料理の仕方を工夫することで食べ物の「温める」作用が強くなるわ。
私のお母さん、寒がりだから教えてあげたいな。なにをどう食べればいいのかを教えて!
食べ物の「冷やす」「温める」性質の見分け方
漢方では食べ物にも陰陽があると考えられていて、体を冷やす食べ物を「陰性食品」、温める食べ物を「陽性食品」と呼びます。冷え体質の人が「陰性食品」を食べてはいけない、とまではいいませんが、寒い時期や冷えを感じるときには体を温める「陽性食品」を意識して選びましょう。食べ物の陰陽は次ページに表でまとめていますが、以下の基本を覚えておくと便利です。
陽性食品に分類されるものは、暖色系(赤・黒・オレンジ)のもの、塩分の多いもの、寒い時期や地方でとれるもの、牛乳以外の動物性食品、水分が少ないもの(かたいもの)、発酵食品です。一方、陰性食品に分類されるのは、寒色系(緑・白)のもの、葉野菜、暑い時期や地方でとれるもの、水分が多いものがあります。
また、調理法にも気をつけましょう。たとえば、白くて水分が多い牛乳は体を冷やしますが、発酵させると水分が少なく黄色っぽいチーズになるので陽性食品となります。豆腐や大根もそのままだと陰性食品ですが、発酵させて納豆や漬け物にすると陽性食品になります。煮込み料理やスープも代表的な温め料理です。