「夜に駆ける」「群青」など数々のヒット曲を輩出してきたアーティストのYOASOBIが、4人の直木賞作家とコラボレーション。「はじめて」をモチーフに、当代きっての人気作家が4つの物語を紡いでいく。

　2022年の幕開けに、日本エンターテインメント界を騒然とさせるプロジェクトが始動。文芸の頂点を極めた4人の直木賞作家がYOASOBIとコラボレーションし、小説、音楽、映像など、さまざまなジャンルで作品を展開する。

　小説のテーマは、「はじめて〇〇したときに読む物語」。そして4人の参加者は、『ナラタージュ』『君が降る日』の島本理生氏、『冷たい校舎の時は止まる』『かがみの孤城』の辻村深月氏、『ブレイブ・ストーリー』『ソロモンの偽証』の宮部みゆき氏、『風に舞いあがるビニールシート』『DIVE!!』の森絵都氏である。

　このアンソロジー小説『はじめての』の刊行は2022年2月16日（水）を予定しており、それぞれの小説を原作としたYOASOBIの楽曲は、2022年中に順次発表予定とのこと。では早速、人気作家の彼女らがどんな作品を生み出したのか紹介していこう。

　島本理生氏の作品は「『私だけの所有者』――はじめて人を好きになったときに読む物語」。今回のコラボに関して島本氏は、「初めての挑戦をたくさん詰め込んだら、むしろ自分の原点とも言うべき、好きな人との物語になりました。恋よりも強い絆で結ばれた『私だけの所有者』にこの短編で出会ってください」とコメント。

　辻村深月氏の作品は「『ユーレイ』――はじめて家出したときに読む物語」。辻村氏からは、「人は誰でも、その出会いの前と後で人生が変わってしまうような一生モノの出会いの経験があると思います。その一夜を通じて、前の自分にはもう戻れなくなるような、そんなはじめての家出を書きました。この小説もまた、読む前と読んだ後で誰かの何かが変わると信じて、送り出します」といったコメントが。

　宮部みゆき氏の作品は「『色違いのトランプ』――はじめて容疑者になったときに読む物語」。宮部氏からは、「いつも物語をつくる時は、そのイメージに合った音楽を探すようにしています。ぴったりな音楽が見つかれば、その音楽が私を正しい方向に導いてくれるからです。今回はまず物語が先にあり、そこから音楽が誕生するという企画で、私にはまったく新しい経験に、胸が高鳴っています」といったコメントが。

　森絵都氏の作品は「『ヒカリノタネ』――はじめて告白したときに読む物語」。森氏からは、「『はじめての』というお題をいただき、私もはじめての設定にトライしてみました。時空を超える片思い――この物語が、読者の皆さんの過去に灯る大事な瞬間とつながってくれますように」といったコメントが寄せられた。

　そしてYOASOBIのコンポーザー・Ayaseは、「こんなにも豪華な作家陣の皆さまに原作を書きおろしていただけたことが素直に嬉しいです。皆さまがそれぞれ小説に込めてくださった想いを溢すことなく汲み取って、YOASOBIというフィルターを通し自分たちが一番カッコいいと思える音楽という形で楽しんでアウトプットすることができたらと思っています」などと意気込みを語っている。

　ボーカル・ikuraも、「私が小説を読むきっかけをくださった作家さんや、高校時代にたくさん親しんできた作家さん達とこうして一緒に作品を作ることができて嬉しい気持ちでいっぱいです。素敵な4つの物語と、それらを原作としてAyaseさんが紡いだ曲に一生懸命向き合って、私なりの歌を乗せていきたいと思います」と喜びのコメントを寄せている。

　ちなみに12月1日（水）から7日（火）までの期間、神保町や渋谷、新宿、銀座などの街では、4人の作家それぞれとYOASOBIの名前が書かれた4台のアドトラックが走っている。作家の名前が入ったアドトラックは、とても珍しい。

『はじめての』の情報は、特設サイトや水鈴社SNSアカウントなどで随時発信される予定。興味のある人は、ぜひチェックしてみてほしい。

　令和を代表するアーティスト・YOASOBI×4人の直木賞作家のかつてない壮大な企画に期待だ！

『はじめての』特設サイト
https://www.yoasobi-music.jp/hajimeteno/

水鈴社SNSアカウント
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