令和版『金持ち父さん、貧乏父さん』『チーズはどこへ消えた?』!累計700万部のベストセラー作家が教える「お金から自由になる方法」

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公開日:2021/12/16

ラテ・ファクター
『ラテ・ファクター 1日1杯のコーヒーで人生を変えるお金の魔法』(デヴィッド・バック、ジョン・デイビッド・マン:著、岡久悦子:訳/双葉社)

 すべての問題はお金さえあれば解決するのではないか。ほしいものが思うように買えないのも、好きなことを始める勇気がもてないのも、全部お金がないせい。お金さえあれば、人生は思い通りにいくに違いない——誰だって一度はそんなことを考えたことがあるのではないだろうか。

 だが、もしかしたらそんな考えは間違っているのかもしれない。お金に悩まされている全ての人に読んでほしいのが、『ラテ・ファクター 1日1杯のコーヒーで人生を変えるお金の魔法』(デヴィッド・バック、ジョン・デイビッド・マン:著、岡久悦子:訳/双葉社)。累計700万部超の大ベストセラー作家であり、全米で信頼を寄せられる金融エキスパートであるデヴィッド・バックによる一冊だ。令和版『金持ち父さん、貧乏父さん』+『チーズはどこへ消えた?』とでもいえばいいだろうか。描かれているのは、お金と人生に関する寓話。お金の問題と向き合うのも避けていた人でも手軽に読み通すことができるストーリーは、お金について、そして、自分の人生について考えるきっかけを与えてくれる。

 主人公は、マンハッタンの旅行雑誌で働く編集者のゾーイ。仕事にやりがいは感じているけど、給料はそこそこ。叶えたい夢だってあるが、現実にはクレジットカードの支払いや奨学金の返済など、借金ばかりで、一歩が踏み出せないでいる27歳の女性だ。そんな彼女は、ある時、ふとしたことから、コーヒーショップの初老のバリスタ、ヘンリーと話をするようになる。

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「ひょっとしたら、きみは自分で思ってるよりリッチかもしれないよ」

 ゾーイはヘンリーのミステリアスな言葉が気になって、たびたびコーヒーショップを訪れるように。そして、彼女は、ヘンリーから、お金の悩みから自由になるための方法、人生を豊かにするための方法を学んでいくことになる。

 ほしいものを買うことも叶えたい夢を追うことも諦めているゾーイの姿は、お金に悩む人たちにとってまるで自分自身を見ているかのように感情移入させられてしまう。だからこそ、ヘンリーの考え方にも自然と興味が湧いてくる。ヘンリーによれば、お金があれば、人生が豊かになるわけではないのだという。たとえば、仕事を始めた頃の自分と今の自分を比べた時、あなたは、今の自分の方がリッチだといえるだろうか。多くの人は、たとえ給料が上がっていたとしても、豊かになった実感がない。ヘンリーに言わせれば、人はお金があれば、それだけ使ってしまう生き物。豊かになるために必要なのは、収入を増やすことではなく、お金に関する習慣を変えることなのだ。キーとなるのが本書のタイトルにもなっている「ラテ・ファクター」。「たった1日1杯」の習慣を変えていくことが、夢に描いた人生を手に入れることにつながるのだ。

 給料をもらったら、まず自分の将来のために「1日1時間分の給料」を投資すること。それを自動化する仕組みを作ること。そして、「人生で何を大切にしたいか」を見極め、現在を楽しむこと…。ヘンリーが教えてくれる、人生を豊かにするための方法は意外と簡単だ。いつもなら踏み出すのが億劫になるその一歩も、ゾーイの変化を見ているうちに、「すぐに挑戦してみよう」と思えてくる。

「わたしにとってのラテ・ファクターって何だろう」「本当にリッチな人生を送るための秘訣って何だろう」…。この本は読めば読むほど、自分とお金の関わり方、人生について気づきを得られる。お金に振り回される日々とはもうおさらば。この本を読んで、あなたも自分の人生をもっと豊かにしてみませんか。

文=アサトーミナミ