特別な才能なんて必要ない。どんなときでも「好き」を見つけるだけで、前に進む!/やりたいこと、全部やりたい。 自分の人生を自分で決めるための方法⑤

ビジネス

更新日:2021/12/29

立花佳代著の書籍『やりたいこと、全部やりたい。 自分の人生を自分で決めるための方法』から厳選して全7回連載でお届けします。今回は第5回です。シングルマザーとなり貯金ゼロからの起業。インドの小さな村発のアクセサリーブランドの立ち上げなど、やりたいことを全部やって人生を切り開いてきた、アクセサリーメーカー「スプリング」代表の立花佳代さん初の書籍です。自分も周りも幸せにするエシカルな生き方のヒントが満載の『やりたいこと、全部やりたい。 自分の人生を自分で決めるための方法』をお楽しみください! 自分でも商売の才能はないと思っていた立花さん。それでも会社設立に挑戦できた理由は?

やりたいこと、全部やりたい。 自分の人生を自分で決めるための方法
『やりたいこと、全部やりたい。 自分の人生を自分で決めるための方法』(立花佳代/アスコム)

「挑戦しても、ものごとは大きく変わらない」という気持ちを持つ

 これは仕事に限らずどんなことにもあてはまりますが、実際にやってみないから、「悪いことをいろいろ想像してしまう」ものです。

 でも、いざ思いきってやってみれば、自然とものごとの歯車が動き出して、何年もかかったけれど「結果としてうまくいく」ということはよくあります。

 いま世の中には、独立や起業をしたいと考える人がたくさんいますが、わたしから見ると少し真面目過ぎるというか、最初の一歩が踏み出せない人が多いようです。

 そうではなく、いったん一歩踏み出してみて、自分の力で状況を動かしてから、適切な行動を考えていく姿勢が求められているのではないでしょうか。

 

 もちろん、いきなり巨額の借金(負債)を背負うのはいけませんが、自分ができる範囲で、なにごともまずチャレンジしていくのは成功へのひとつの手段です。

 使ってしまったお金を回収することをあまり計算し過ぎないのもポイントです。もちろん自己投資を含めて、投資をするならいずれそれらを回収することは必要ですが、回収に時間がかかってもいいのです。

 無理な投資でなければ、しばらくのあいだなら回収を待つこともできるでしょう。

 最初から「こんなにかかる!」とわかっていたら、なかなか一歩を踏み出しにくくなります。

 回収に10年もかかることが最初からわかっている投資には、ちょっと踏み出しにくいのも理解できます。

 勉強をはじめスキルアップなどをするにも、先にあるハードルを見過ぎると、どんどんやる気がくじかれます。

 それよりも「知らぬが仏」の精神で、先に一歩を踏み出してみればいい。そうして「これから回収していこう!」と頑張っていくほうが、新しいことに挑戦しやすくなります。

「なにからはじめたらいいかわからない」

「でも、なにかやりたい」

 そんな人もいます。そんなときは、「やれること」からはじめましょう。

 最初から特別な才能がある人なんて、ほとんどいません。

 わたしも自分に商売の才能があるなんて思ってもいなかったし、「とりあえずやってみる」姿勢のほうを重要視してきました。

 韓国やインドへ行ったのも、そのときに「行こう!」と思ったから行ったわけで、将来のことを緻密に考えた結果ではありませんでした。

 

 もっといえば、もしあなたが会社員であれば、自分の「やりたいこと」をはじめたり、たとえ会社を辞めたりしても、生活が劇的に変わるわけではありませんし、世の中はなにごともなかったかのように動き続けるでしょう。

 ある程度の蓄えさえあればしばらくのあいだは生活できるし、助けがほしければ誰かと協力すればいいではありませんか。それでもダメなら、スタート地点に戻ればいいだけのこと。あまり難しく考えることはないのです。

 なにかにチャレンジしても、生活にさほど大きな変化があるわけではなく、急に雨ざらしの家で暮らすはめになるわけではありません。

 当然ながら、いきなり大富豪になるわけでもない。

 失敗しても、せいぜい〝貯めていたもの〟がなくなるだけです。

 いまの生活からそんなに変わらないのなら、わたしは「やりたいこと」があれば、まずはなんでもやってみるのがいいと思っています。

 多くの人は、なにかに挑戦すれば、ものごとが変わると思い込み過ぎているのかもしれません。

 

 でも、繰り返しますが、実際には、すぐにそれほど劇的には変わりません。

 すぐに結果が出るわけでもないですし、すぐに、路頭に迷うわけではありません。

 だからこそ、結果がすぐに出なくても、焦る必要はまったくないですし、なにをするにも、まず「行動できるかできないか」がとても大きな要素になります。

 いまの時点でやれないことに縛られるのではなく、自分の「やれること」からどんどんはじめていけば、どんな人でも新しい景色を見ることができるとわたしは信じています。