“バーチャル読書会”も楽しめる!? 本好きならチェックしたい「文芸系VTuber」たち

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公開日:2022/1/6

VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた
『VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた』1巻(七斗七:著、塩かずのこ:イラスト/KADOKAWA)

 ますます多様化が進むバーチャルYouTuber(VTuber)の世界。そこでは読書会や書籍紹介、朗読など、本好きにとってたまらないコンテンツも多数生み出されている。実際にどんな世界が広がっているのか知りたい人のために、今注目の“文芸系VTuber”たちを紹介していこう。

 まず取り上げたいのは、ミステリーをこよなく愛するVTuber・古書屋敷こるのさん。YouTubeチャンネルの概要欄では「あなたの隣の席で本と映画の話をめっちゃしてくる同級生系Vtuber!」と銘打っており、視聴者と近い距離感で趣味の話をしてくれる。

 過去には新本格ミステリーの殿堂「メフィスト賞」の受賞作を扱った読書会や、現代短歌の「歌会」なども行っており、さまざまなジャンルに精通していることが分かるだろう。

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 とくに興味を引かれるのは、言及する本のチョイスが“コア”であること。2021年10月に投稿した動画では、『おやすみ人面瘡』や『お前の彼女は二階で茹で死に』などの独創的な作品で知られるミステリー作家・白井智之氏の魅力を熱弁していた。



 続いて紹介したいのは、文芸系VTuberの先駆者として知られる本山らのさん。2018年5月にデビューした「ライトノベル好きVTuber」で、新作を中心としたオススメ本の紹介や、「バーチャルラノベ読書会」といった企画を行っている。

 以前には、『ノーゲーム・ノーライフ』で知られる榎宮祐氏や、『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』のしめさば氏といった作家と配信上でコラボしたことも。先日YouTubeに投稿した「今年の面白かったラノベまとめ」動画では、いくつもの注目作をピックアップしつつ、2021年のライトノベル業界を総括していた。



 また「Palette Project」に所属するVTuber・常磐カナメさんも、「暇さえあれば本を読んでる」と言うほどの読書好き。「常磐カナメの図書室」という企画で、さまざまなオススメ本を紹介している。湊かなえ氏の『少女』や伊藤計劃氏の『虐殺器官』、周木律氏の『教会堂の殺人 ~Game Theory~』など、取り上げる本のジャンルはかなり幅広い。

 バラエティー豊かな企画を練っているのも、彼女の大きな特色。2021年8月には、俳人・松尾芭蕉が『おくのほそ道』に記した旅路をGoogleストリートビューで辿るという企画を行っていた。さらに、“聴く天然水”とも呼ばれる透き通った声をもち、朗読動画などでその武器を存分に活かしている。



 さまざまな角度から本の魅力を伝えてくれる文芸系VTuber。「知らない本に触れる機会が欲しい!」という方は、こういった新たな本との出会い方も素敵かもしれない。

■古書屋敷こるの
⇒YouTube「古書屋敷こるの【本好きVtuber】
⇒Twitter「@kosyoyashiki

■本山らの
⇒YouTube「本山らのチャンネル
⇒Twitter「@Motoyama_Rano

■常磐カナメ
⇒YouTube「ちゃんねる常磐カナメ【パレプロ】
⇒Twitter「@tokiwakaname