バタフライのドルフィンキックを考案したのは?/大人の最強雑学クイズ

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公開日:2022/1/11

【答え】日本

【解説】
競泳のバタフライは、20世紀半ば、平泳ぎの一種として誕生した。当時の平泳ぎは今と同様のカエルのような泳ぎ方で、うつぶせで、手足を左右対称に動かすことくらいしか決まりはなかった。1928年のアムステルダム五輪で、ドイツのエーリッヒ・ラーデマッヒェル選手が、現在のバタフライの手かきと平泳ぎのキックを組み合わせた泳法で銀メダルを獲得。以後、この泳ぎを真似する選手が増え、1952年のヘルシンキ五輪男子200メートル平泳ぎの決勝進出者は、ほぼ全員がこの泳法だった。そこで翌年、国際水泳連盟がこの泳法を別種目とすることを決定。ここにバタフライが誕生したのである。のちにバタフライのキックとして普及するドルフィンキックを考案したのは、日本の長沢二郎選手だった。ヘルシンキ五輪男子200メートル平泳ぎで6位入賞した彼はその後、両足を故障し、平泳ぎのキックができなくなってしまう。そこで、ヨーロッパ遠征中、両足をそろえて上下に動かすキックを習得。研究を重ねて現在のバタフライの泳ぎ方を完成させたのだ。世界記録を連発する長沢選手を見て、世界中の選手が追随。バタフライが初めてオリンピックの競技種目となった1956年メルボルン大会では、バタフライの選手全員が長沢式のキックで泳いだという。

雑学総研


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【著者】雑学総研(ざつがくそうけん)/珍談奇談の類から、学術的に検証された知識まで、種々雑多な話題をわかりやすい形で世に発表する集団。江戸時代に編まれた『耳袋』のごとく、はたまた松浦静山の『甲子夜話』のごとく、あらゆるジャンルを網羅すべく日々情報収集に取り組む傍ら、テレビ番組とのコラボレーションも行なった。著書は、6万部を超えるロングセラーとなっている『大人の博識雑学1000』や、『人類なら知っておきたい 地球の雑学』(以上、KADOKAWA)ほか多数。