おしゃれに見える裾のタックイン。こなれ感が増すプロのコツは?/手持ちの服でなんとかなります
公開日:2022/3/28
クローゼットに服はたくさんあるのに、いつも同じ服ばかり着てしまう。前は大好きだった服が急に似合わなくなった……。服を選ぶとき、そんなふうに悩んだ経験はありませんか?
『手持ちの服でなんとかなります』の著者・杉山律子さんは、TVや雑誌の現場でスタイリストが使っているちょっとしたコツを知れば、手持ちの服だけで自分にぴったりな着こなしができると教えてくれます。
そこで今回は、『手持ちの服でなんとかなります』に掲載されている“ついついやってしまいがちなNGコーデ例”と“いっきに垢抜けするOKコーデ例”を、お悩み別に抜粋してご紹介します。
プロのちょっとしたコツを使うだけで、クローゼットに眠っている服も魅力的に着こなせます。毎日の服選びがもっと楽しくなりますよ。
※本作品は杉山律子著の書籍『手持ちの服でなんとかなります』から一部抜粋・編集しました
基本、服はそのまま着ない
シンプルな普通の服に見えるけれど、トータルでいい雰囲気があふれている。
「なんか素敵」と、内側から自然な魅力や存在感を感じさせる。周りにそんな人はいませんか?
その人は、服の着こなし方を知っています。
おしゃれとは、手持ちの服の数より、ブランドや値段より、最終的に着こなしによって差がつきます。アイテム自体より、顔立ちやスタイルの差より、着こなしの差のほうが人の印象を決定づけるのです。
では、着こなし力とはなんでしょう?
簡単に言うと、服の着方によって、動きを出したり、表情をつけること。
SNSやブランドのサイトの写真を見てみると、服をそのままのっぺりと着て、仁王立ちしている姿など、1枚もないですよね?
くしゅくしゅと腕まくりしていたり、襟を遊ばせたり、ボタンを開けたり閉めたり。それによって服に動きが出ています。モデルのポーズによっても服に表情がついています。しかも、わざとらしくなく「自然にそうなった」と見えますね。
これが着こなし力です。すごく細かいポイントなのですが、これをやるのとやらないのでは、服の表情が変わってきます。私たちスタイリストが撮影現場でやっていることも、まさにこれ。
「あれ? 似合わなくなった?」と思ったら、そこで諦めないで、服を自分に似合わせていく作業を行っていきましょう。次のページから、一つ一つ伝えていきますね。
シワの加減やベストな位置などは、個々のアイテムによっても、人によっても、トレンドによっても変わります。鏡を見て、ときには写真に撮ってみて、服と自分に向き合いながら答えを探ってみてください。判断基準は「自分がきれいに見えるか」「スタイルがよく見えるか」です。比べてみると「あ、これだ!」と正解がわかる瞬間が必ずあります。慣れないうちは時間がかかるかもしれませんが、やるのとやらないでは大きな差が出ますので、どんどん試してみてください。