『私が見た未来 完全版』がベストセラーとなっているマンガ家・たつき諒の絶版作品が復刻! 全3巻の『たつき諒選集』に反響

マンガ

公開日:2022/4/16

たつき諒選集1 怪奇(Mystery)
『たつき諒選集1 怪奇(Mystery)』(たつき諒/飛鳥新社)

 2011年3月に発生した東日本大震災を、10年以上前から予言していたとして話題をさらったマンガ家・たつき諒。過去に出版された彼女の作品は絶版となっていたが、2022年3月14日に全3巻の『たつき諒選集』として復刻された。“たつきワールド”が詰め込まれた3冊に、大きな反響が集まっている。

『たつき諒選集』は、たつきが1999年に引退するまでに発表した30本以上の作品を収録。1巻は「ホラー」と「ミステリー」、2巻は「ファンタジー」、3巻は「ラブストーリー」と、ジャンルごとに短編が分類されている。20年以上のキャリアを一気に振り返ることができる作品集だ。

 彼女が生み出してきた優れた少女マンガの数々に、ネット上では「懐かしい絵のタッチがアラフィフにはとても嬉しい。ファンタジーな世界も良かったです」「とても綺麗な絵ですね。少女マンガの王道です」と感嘆の声が上がっていた。

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 そんな中で、とりわけ評価が高いのが第1巻のホラーマンガ。たつきの実体験をまじえたストーリーもあり、読者からは「1巻目を読んだら、怖すぎ。怖い話になれている私が気持ち悪くなるくらい怖い」「子どもが読んだら絶対怖くて夢も見てしまうかも知れません」「実体験は興味深く面白かったです。でもとても怖かった」といった感想も。

 たつきは、『月刊プリンセス』などを中心に、多数の出版社で活躍した女性マンガ家。2021年には、自身が見た夢を書き溜めた夢日記をもとにした作品『私が見た未来』が注目を集めている。同作は1999年の発売だが、表紙に「大災害は2011年3月」と記載されており、それが東日本大震災として的中したことで話題となったのだ。発売から20年以上を経ているが、2021年に発売された『完全版』は50万部を超える大ヒットを記録している。

 その影響で、過去作への需要が高騰。彼女のマンガは80年代に単行本として出版されていたが、どれも絶版となり入手困難に。古本の取引市場では、ファンの間で高額で取引されるほど貴重だったという。

 この度の選集発売で、そんな作品の数々を誰もが入手しやすくなった。泣き寝入りしていたファンも、新たにたつき作品のファンになった読者も、ぜひ手に入れてほしい。

たつき諒選集2 幻想(Fantasy)
『たつき諒選集2 幻想(Fantasy)』(たつき諒/飛鳥新社)
たつき諒選集3 初恋(Romance)
『たつき諒選集3 初恋(Romance)』(たつき諒/飛鳥新社)