スパークリングワインとの相性抜群! イギリスでは欠かせないご馳走「オイスター」/イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日
更新日:2022/7/21
初秋に出回るヴィクトリア・プラム
イギリスでプラム類が出回るのは盛夏から秋にかけて。夏に最盛期を迎えるプラム類が多い中で、初秋に出てきて季節を感じさせてくれるのが、ヴィクトリア・プラムです。他の品種に比べて小ぶりで、甘すぎない果実は生のままを気軽に食べたいハーベスト。イギリス国内で育つ最も一般的なプラムと言ってよく、単に「Cooking plum」といえば、ヴィクトリア・プラムのことを指します。私もイギリスに来て初めて出会い、大好きになったフルーツの一つです。
また9月に収穫期を迎えるダムソンも、イギリスで古くから育つプラム・フルーツです。ヴィクトリア・プラムよりもさらに小ぶりで、青の色合いが濃いのが特徴。プラム類の中では水分が少なく少し酸っぱいので、ジャムやソースにすると最高のフレーバーを引き出せます。イギリスではケーキやタルトに入れて季節の味を楽しみます。
イギリス人はオイスターがお好き
生牡蠣とスパークリングワイン。海洋国イギリスではこれがお祝いごとには欠かせないご馳走のスターターです。記念日などをお祝いするとき、この2つがあるだけでみんな幸せ。ローマ時代から続く養殖技術で、200年以上前までは生産高もありさほど高価でもなかったことから、ロンドンではオイスターバーなどで階級に関係なく好きなだけ食べられていたようです。テムズの河口で牡蠣が採れていたから可能だったのですが、この数世紀の乱獲で値段が急上昇してしまいました。
数年前、この英国種「エセックス・オイスター」を海に戻そうと、河口付近に養殖場が作られました。その努力が実り、現在ロンドンのレストランではエセックス産オイスターを提供する店が増えています。キュッとレモンを絞り、殻から外してシュルっと飲み込む生牡蠣は、英国産スパークリングワインとよく合います。