財布に3枚以上クレジットカード類が入っている人は要注意! FPが教える貯まる生活習慣とは
公開日:2022/4/26
コロナ禍になってしばらく経つが、私たちの生活習慣は随分と変化した。世界では様々なことが起こり、例えばトイレットペーパーやサーモンなど、身近な物価にも影響をもたらしている。不安定な世の中、お金を貯めることの重要性はより実感されている。
『お金が貯まる人は、なぜ部屋がきれいなのか 「自然に貯まる人」がやっている50の行動』(黒田尚子/日本経済新聞出版)は、ファイナンシャルプランナー(FP)である著者が、投資以前の、貯まる行動原理のキホンを教えてくれる本である。タイトルにどきっとした人も多いのではないだろうか。
財布に3枚以上カードが入っている人は要注意? ちょっとした習慣がお金を作る
著者いわく、貯金がない人の家は散らかっているという法則があるそうだ。
片付けとは、物を適正な量まで減らして、一定の収入の枠に入れるという作業。部屋を片付けると物が「見える化」され、適量を把握し、余分なものを買わなくて済む。漫然とした買い物が減れば、無駄遣いも減少。自然と節約につながるという仕組みである。整理整頓と貯蓄は同じ原理でできているのだ。
第1章では、日常生活におけるささいな習慣が並ぶ。例えば、クレジットカード。
○お財布に入れるものを必要最小限に止めている
×パンパン、ぐちゃぐちゃなブタ財布を使い続けている
ギクッとすることしきりである。クレジットカードやデビットカードを3枚以上持つと、管理が煩雑になるので、2枚にとどめることを著者はすすめている。また、キャッシュカードは原則持ち歩かないほうが良いのだそうだ。
私たちはお金について、何となく知っていること、知らないこと、知っておくべきこと、そして気づいていたけれども気づかないふりをしてきたことがあると思う。第1章では日常生活の「貯まらない」習慣についてビシバシ指摘され耳が痛いが、面白い。
変わりゆく時代に対応するために
親の介護、住宅ローン、健康寿命、子供の教育。絶えず環境は変わり続けている。マスク代を毎月家計簿に計上するなんて、コロナ禍前の私たちは思っていなかった。
誰もが健康の重要性をしみじみ感じる今。本書いわく、なんと健康には総額5000万円相当の価値があるそうだ。
健康であれば、寿命が延び、働く期間も長くなる。健康ならば当然医療費が少なく済み、介護費用もかからずに節約できる。また働ければ、収入を増やすという解決策も取れるのだ。
介護や年金など、我々が向き合うべき問題は少しずつ変化している。その変化をキャッチアップし、いかにうまく今の時代を生きるのか。不安の種も尽きないが、一足飛びでさえなければ道筋はあるのだと、著者は丁寧に教えてくれる。
自分と向き合うと、貯蓄額が変わる!
「お酒をコンビニで買うとお金が貯まる」など、意外な切り口もあり、読んでいて何度もドキリとした。この「ドキリ」こそが、改善のポイントなのだ。
本を閉じたくなることもあるかもしれない。しかし、恐れずに、自分の弱さと向き合おう。そうすればこの本が、降りかかる困難を、取りのぞく手助けをしてくれるはずだ。
文=宇野なおみ