日々のパフォーマンス向上に欠かせない良質な睡眠。「快眠のスキル」を身につけよう!
公開日:2022/5/11
ビジネスパーソンにとって“睡眠”は欠かせない要素で、日々のパフォーマンスに影響する。そう気づかせてくれる書籍が『働くあなたの快眠地図』(角谷リョウ/フォレスト出版)だ。多くの人が「十分に睡眠が取れなくて困っています」と語る著者は、私たちに「快眠のスキル」を伝授してくれる。
シャワーより「バスタブに浸かる入浴」で睡眠の準備を
快眠に「入浴」は欠かせない。本書によれば、入浴には「『仕事モード』のスイッチを強制的にオフにできる」というメリットがあるそうだ。そして、シャワーのみで済ませるのではなく、浴槽にきちんとお湯を張って「バスタブに浸かる入浴」を心がける必要もある。
本書で取り上げているのが千葉大学の研究結果で、入浴には「肌にお湯がふれる」「浮力作用による脱力」などの働きにより「睡眠の質」を上げる効果もあるという。そして、その効果は「全身浴」が一番大きい。理由は「水圧や浮力による作用が大きくなる」からだ。
もう一つ、気をつけるべきなのはお湯の温度。本書によれば、ほどよく体を温められるのは40~41度としている。42度以上では、人間の行動を司る「交感神経」が活発になってしまうからだ。ただ、朝風呂の場合には、42度以上の熱めのお湯を「目覚めに活用」できるという。
覚醒効果は「約6時間」。カフェイン摂取に注意しよう
入浴後、寝る前に「何を飲むか」も快眠に影響を与えるという。本書によると、コーヒーや緑茶などカフェインの入った飲み物には「覚醒効果」があるのでNG。
そもそも、睡眠は「最初の睡眠サイクルで一番深い睡眠に入ることが最重要」で、覚醒効果が続くカフェインを摂取すると、たとえ、眠れたとしても深い睡眠ができなくなってしまう。さらに、個人差はあるが覚醒効果は「約6時間」も続くとされているため、起きているときも注意しておかねばならない。
では、何を飲めばいいのか。カフェインの入った飲み物の代わりに、本書ですすめているのが「ハーブティー」だ。日々、パーソナルトレーナーとして睡眠改善を提案する著者が、スポーツ競技の日本代表チームでアンケートをしたところ、86%が「快眠に効果がある」と回答したそうだ。カモミールやローズなど、自分の気に入った味のハーブティーを飲めば、快眠も期待できる。
ストレスの多い現代社会。睡眠環境が悪く、毎日のように目の下にクマができているような生活では仕事にも精が出ない。今日から役立つ「快眠スキル」で、公私ともども健康的に暮らせるようにしよう。
文=カネコシュウヘイ