職場でのトラブルに遭遇してからでは遅い! 社会人として知っておかねば損をする知識は、今すぐ手に入れるべし
公開日:2022/5/26
新社会人として知っているか否かで、大きな差がついてしまうことがある。例えば、こんな場合はどうしたらいいのだろう? 給料減額、思いも寄らない配置転換や転勤になったとき、ケガや病気で働けなくなったとき……。
「そんなことはたぶん起こらないし、自分は大丈夫だ」と思っていても、人生は何があるかわからない。転ばぬ先の杖ではないが、対処法や相談先を知っているだけで気持ちに余裕ができるというもの。先輩たちが落ち着いて見えるのは、社会で生きていくためのそんな知識を持っているからかもしれない。
そこで、ぜひ手にとってほしいのが『学校では教えてくれなかった 社会で生きていくために知っておきたい知識』(泉美智子/KADOKAWA)だ。簡潔な文章に図解が満載で、読めば人生に必要な知識が手軽に入手できる。
会社をクビになるのは、どういう場合なのだろう?
社員は会社と労働契約を結んでいて、社員は労働力を提供する義務があり、会社はそれに見合った報酬を支払う義務があるという関係だ。横領といった不法行為がない限り、一方的にクビを言い渡される心配は少ない。特別な理由がないのにクビを宣告されたのなら、ここに書かれているように、それは整理解雇=リストラということになる。
減給や配置換え、転勤などは、どうすればいい?
原則として、契約によって決まった賃金を一方的に減らすことはできない。しかし、ミスやトラブルの如何によっては減給が妥当な場合ももちろんあるので、相談を重ねていくことが大切だ。配置転換や転勤の場合も、社員が重大な不利益をこうむるときなどは、相談の余地があることは覚えておこう。
会社からの通達だからと不満があるのに受け入れるだけでなく、このように交渉の余地が残されている場合もある。すぐにあきらめずに、話し合いや相談をしてみるといいだろう。本書は、職場でのトラブルに見舞われた際、相談できる窓口一覧なども掲載している。いざというときに頼りになること請け合いだ。
このほか、第1章の労働編では給料明細書の読み解き方から、セクハラ・パワハラの種類、残業代のしくみ、転職のメリットまで、働くうえで知っていて損のない基礎知識を掲載している。第2章以降には、社会保障や税金、年金、貯蓄やカードなどについても解説。パラパラと気になったところを読むだけで、将来的にも役立つ情報にふれられるだろう。できるビジネスパーソンになる第一歩として、読破することをおすすめする。
文=玉木成子