実は、反抗期が大切! 同調圧力に関係する2つの物質「オキシトシン」と「バソプレシン」/誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法
更新日:2022/7/21
◎課外活動をしてこなかった人は、「同調圧力」をかけがち!?
オキシトシンとバソプレシンが思春期の時期に課外活動でうまく設定されると、「上司や同僚を信頼して会社の方針に従う」ということがオキシトシンによってできるようになるので「職場でストレスを感じない!」と、楽しく働くことができます。
そしてバソプレシンも適切に分泌されて、「ライバル会社や取引先の話を真に受けすぎない」としっかり疑うこともできるので、「負けずにちゃんと仕事をとれる」ようになります。
一方、思春期に課外活動に参加せず、オキシトシンとバソプレシンのバランスがとれていない人だと、「会社の方針に従うのがストレス」になりがちになります。
オキシトシンとバソプレシンの分泌されるタイミングが安定しないので、上司から指示をされたり、同僚と同じことをやらされたり、というときにバソプレシンが分泌され、「これは同調圧力だ!」とすごくストレスを感じて反抗したくなってしまう。
そうかと思えば、注意が必要な相手なのにオキシトシンが分泌され、「ライバル会社の話を真に受けて間違った方向に誘導されちゃう!」「取引先に振り回されちゃう!」となってしまったりする。
その挙げ句、会社に対して信頼関係のオキシトシンではなく、攻撃性のバソプレシンが一層分泌されていたりもして、「自分がこんなに大変な目に遭っているのに、会社は私を助けずに責めている!」となってしまったりするわけです。
このように、思春期の頃にこの二つの脳内ホルモンのバランスが適切に設定されないと、オキシトシンとバソプレシンのコントロールが難しくなってしまいます。
すると、自分たちの慣習や常識を守っていない人を見た際に、「あなたは、本当は(私たちの)常識を守れるはずの人ですよね?」という過剰な信頼が湧き、それが次の瞬間に「守れるはずなのに、なぜ守らないんだ!」という攻撃性に変わる。
でも、その最初の場面でオキシトシンが誤って過剰に分泌されていなければ、「守れるはずですよね?」という過剰な信頼は抱かずに、「私には関係のない人」と区別をして近づくことなくスルーできます。
これが「同調圧力をかけがち・感じがちな人」と「同調圧力をかわせる・かけない人」の差を生んでいるものなのです。
イメージとしては、「学生時代に体育会系の部活をしていた人のほうが同調圧力をかけちゃうんじゃない?」と思う人が少なくないでしょう。
しかし、脳内ホルモン的に考えると、課外活動に参加していない人のほうが、同調圧力を強く感じやすく、しかも知らないうちに相手に同調圧力をかけるようにもなってしまっているのです。
では、同調圧力の鍵とも言える、オキシトシンとバソプレシンのコントロールがきくかどうかは、何によるものなのでしょうか?
次で見ていきましょう。