いつも多数派の意見に流されてしまう…。そんな「同調圧力」に弱い方も多いのではないでしょうか？

　今回ご紹介する『誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法』では、臨床数9万件超の経験を持つ、心理カウンセラー大嶋信頼さんが「同調圧力」への向き合い方をわかりやすく解説します。

「同調圧力」のメカニズムがわかれば、もう嫌な方向に流されない！『誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法』を読み終えた後、きっと心も軽くなるはず。

　精神状態が不安定なときは「同調圧力」を受けやすすい！ そして自分も知らないうちに、「同調圧力」をかけている可能性も。

※本作品は大嶋信頼著の書籍『誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法』から一部抜粋・編集しました

あなたが「同調圧力」に苦しむ理由

「同調圧力」は、精神の不安定さから引き起こされる

◎どんなとき「同調圧力」を感じていただろう？

　では、同調圧力がどんなときに引き起こされやすいのかを見ていきましょう。

　ここでも、まず私自身の話からはじめさせてください。

　みなさんは、どんなときに自分が同調圧力を感じとりやすいのか、考えてみたことはあるでしょうか？

　私が少し前に感じた瞬間は、道に迷ってオロオロしていたときでした。

「待ち合わせに間に合わない」と不安になっているとき、通りかかった知らないおじさんから「道の真ん中でウロチョロすんなよ！」と言われてしまったのです。

　私は「すみません」と涙目になりながら、心の中では「そんな言い方をしなくたっていいじゃない！」と思ったものでした。

　別に人が大勢歩いている道の真ん中で、その流れをとめていたのではないんです。

「どこだろう？」とスマホを見ながら場所を探していただけ。

　ただ、強いて言えば、焦っていて精神的に不安定だったのを記憶しています。

　また、思い返してみるとかなり前の貯金があまりなかった頃、銀行で「住宅ローンは通るかな？」とハラハラしながら待っていた際に、申し込み用紙に「７」の数字を書いたらよれてしまい、担当者さんに「そんな７の書き方はないでしょ！　ちゃんと書き直してください！」と書類を取り上げられ、舌打ちされたことがありました。

　あのときも「なんであんな圧力をかけられなきゃいけないの？」とすごく悲しくなったわけです。

　ただ、こういったことを思い返してみると、私自身わかったことがありました。

　それは、同調圧力を受けやすいときというのは、そもそもの自分の精神状態が不安定だった、ということです。

　なぜなら、同じように道に迷っても落ち着いていたときや、銀行に行ってもハラハラしていなかったときには、一切同調圧力を受けなかったから。

　でも、ちょっと疲れていたり、寝不足だったり、嫌なことがあって精神的に不安定になっていたり、金銭的に不安定だったりすると、「うわ〜、なんでこんなに同調圧力を受けちゃうんだろう……」と感じることが起きていたのです。

　ほかにも、仕事で嫌なことがあって「あ〜、もう嫌だな」と気分が落ち込んで自転車で走っていたら、お巡りさんから「君！　なんで一時停止をしなかったんだ！」と、とめられて身分証を求められたこともありました。

「え〜!?」と思っている私の横をみんな一時停止しないで自転車が通っているのに、「なんで私だけ？」という不思議な気分に……。

　まさに「弱り目に祟り目」という感じなのですが、精神的に不安定だと同調圧力に弱くなってしまいますし、同調圧力をかけたくなっている人の目にとまりやすくなってしまうようなのです。

◎どんなとき「同調圧力」をかけてしまっていただろう？

　その一方で、よく考えてみると、私が精神的に不安定なときには、私自身が誰かに同調圧力をかけてしまうこともあったことに気がつきました。

　一番わかりやすかったのが、お腹が減って精神的にイライラしていたとき。

　お腹が空いたのでご飯を買おうとしてお店のレジまできたとき、並んでいる前の女性が「あ、あれ買うのを忘れた！」とカゴをレジに置いたまま走って行ってしまいました。

　すると、私は心の中で「おい〜！　一旦レジを済ませてから買いに行けよ〜！」と思ってしまう。そんなルールはないのですが……。

　また、レジで払うタイミングになってから小銭を一生懸命に探している人を見ると、「たくさん人が並んでいることにちゃんと気づきなよ！」と思って、同調圧力の視線を投げかけてしまう。

　もちろん、自分が小銭を使いたいときにまごついた経験だってあるのに、自分が精神的に不安定な状態だと、私はいつの間にか余裕なく同調圧力をかける人になっていたのです。

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