「同調圧力」は、脳内の電気のしわざ? 情緒不安定なとき、“電気”を発すると…/誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法

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更新日:2022/7/21

◎「同調圧力」は、脳内の電気のしわざ!?

 では、精神的に不安定なときというのは、どうして「同調圧力を受けやすい」「同調圧力をかけてしまいやすい」のでしょうか。

 それは、脳内の状態と関係しています。

 人が精神的に不安定なときというのは、過度にネガティブな思考になっていたり、その状況を変えようと過度にポジティブな思考になっていたりするのですが、こうした精神的な上下がある状態のときというのは、実は脳内で過剰な電気信号が発生しています。

 そして、その電気が脳内に帯電していくと、溜まりきれなくなって雷のように「ドカーン!」と外部の目につく人に向かい、同調圧力をかけてしまうのです。

 わかりやすい例で言えば、自分も社長からギリギリと圧力をかけられて心中穏やかでないところに、部下がミスをしてオロオロしていると、「何してるんだよ!」とそのミスの内容以上に部下にイラッとしてしまう、というのがこういう瞬間です。

 

 また、同調圧力をかけられてしまう人も、大変な状況になるとネガティブな思考が働き、それをなんとかしなければとポジティブな思考に持っていこうとするので、焦って不安定な状態になります。

 すると、こちらも脳に電気が帯電されていき、プラスに帯電した電気とマイナスに帯電した電気が引き合って起こる静電気のように、近くにいる不安定な人の電気が自分のところで「バチッ」となって同調圧力をかけられる、という事態になってしまいます。

 先程の例で言えば、まさに心中穏やかでなかった上司のイライラに反応する不安定な電気を発してしまった、ということです。

 

 しかも、こういった不安定な状態で同調圧力をかけられると、自分の帯電していた電気だけでなく、相手からの過剰な電流の影響も受けることになるので、より一層精神的に不安定になってしまいます。

 そのため、同調圧力をかけられたときというのは、余計に頭が真っ白になったり、その場で何も言い返すことができなくなったり、ふて腐れた態度になってしまったりと、まるで子どものような精神状態になってしまうことも起こりやすい。

 そのうえ、電気が脳により一層帯電していくことで、同調圧力をかけられた自分自身も他の目につく人に同調圧力をかけることを知らないうちにやってしまうのです。

誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法

 ちなみに、こうなったときの本人は、同調圧力をかけている自覚はありません。

 というのも、脳に過剰に帯電して行き場を失った電気が、自動的に外に出てしまったために起きていることなので、自意識でコントロールできてはいないから。

 大気中に帯電しきれなくなったことで地上に放電される雷のように、脳内に溜まり過ぎた電気が自然と高いところ(=目立つ相手)へと落ちていく、というわけです。

<第7回に続く>

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