いつも多数派の意見に流されてしまう…。そんな「同調圧力」に弱い方も多いのではないでしょうか？

　今回ご紹介する『誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法』では、臨床数9万件超の経験を持つ、心理カウンセラー大嶋信頼さんが「同調圧力」への向き合い方をわかりやすく解説します。

「同調圧力」のメカニズムがわかれば、もう嫌な方向に流されない！『誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法』を読み終えた後、きっと心も軽くなるはず。

　精神的に安定している人は「同調圧力」を感ない！ 人から圧力をかけられても「同調しないと……」と思わず、別の世界が見えています。

※本作品は大嶋信頼著の書籍『誰にも嫌われずに同調圧力をサラリとかわす方法』から一部抜粋・編集しました

安定している人は、「同調圧力」を感じない

◎「同調しなければ」と思わない人もいる

　では、「同調圧力を受けない」「同調圧力をかけない」人とは、どういった状態なのでしょうか。

　先程と対比の形で端的に言ってしまえば、それは精神的に安定している人です。

　安定している人の脳内には、電気が溜まっていきません。

　なぜなら、ネガティブなことを考えないし、そのネガティブを打開するために無理なポジティブの思考を働かせる必要もないからです。

　そういう人は、不安定な人から同調圧力を受けても、自分の脳の電気信号が乱れないので不安定にならない。同調圧力を感知することがない。

　脳内に帯電している電気量が多いほど、ちょっとした同調圧力でも「ものすごい同調圧力をかけられた！」と電気ショックのようなものを感じてしまうのですが、安定している人はそもそも脳内に過剰な帯電をしていないので、脳内に電気を溜めている人から圧力をかけられても「同調しないと……」とは１ミリも感じないのです。

◎見える景色も別世界だった！

　私自身、精神状態が安定していると胸を張れる瞬間は滅多にないのですが、一度だけ明確に精神的な安定を感じたことがありました。

　それは、たまたま持っていた仮想通貨の価値が上がったときです。

　もちろん値上がりを知った瞬間は高揚しましたが、少しして落ち着くと「もう生活するためのお金のことなど、何も余計なことを考えないでいいのかな〜」と、ストレスから解放されたように思えたのです。

　すると、不思議なことに心の平安を感じられたときには、同調圧力を感じていない自分がいました。

　たとえば、電車に乗る際、それまでは「早くいいポジションをとらなきゃ！」と乗車を待つ列に並びながらイライラしていたのが、心の平安を感じているときは列に並んでいてもイライラしません。「あれ？　焦っていない！」と自分でもびっくり。

　電車に乗ったあとも、混んできて私のすぐうしろに人がくると、いつもなら「なんで私のうしろに立つんだよ〜」とその相手に不愉快そうな空気を噴射していたのが、そんな衝動がまったく起こらなくて、ただ「混んできたな〜」と思うだけ。

　また、逆に以前は感じていた「もっと間隔を詰めて立ってよ〜」というような周囲の乗客からの同調圧力をキャッチすることもない。

　こうして平和に職場まで到着することができたのです。

　そして職場に到着してからも、以前なら「あ！　上司に言われたことをやらなきゃ！」とか「トイレの掃除ってどうなってたっけ？」と、いろいろなことを考えて頭がいっぱいだったのに、「あれ？　何も不安やストレスがグルグルしていない！」と自分自身にまたびっくり。

　そのほかにも、道を歩いていたら、これまでは前から向かってくる人に対して、「なんでみんな右側通行してるのに、流れと逆に歩くんだよ〜」とイライラしていたのが、そんな気が起きなくなっている。

　前はたくさんの人がぶつかりそうになっていたのに、「あれ？　精神的に安定していると誰もぶつかってこないんだ！」ということに衝撃を受けちゃう。

　そんなことばかりになっていきました。

　こうして精神的な安定をはじめて感じてみて、「あ！　以前の私ってものすごい同調圧力を感じて焦っていたのか！」とわかるようになり、「なんだ！　何も焦ったり、イライラしたりする必要なんてなかったんだ！」と気づけたのです。

　まさに、精神的に安定していなかったときと比較してみるとものすごい差。

　精神的に安定している人って住んでいる世界が全然違う感じなんだな、と思ったのでした。

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