「姿勢は品位のバロメーター」すっと背筋を伸ばすだけで、印象が変わる! 正しい姿勢を意識しよう/下品大全

暮らし

更新日:2022/7/21

 品のある振る舞いの人を見ると「自分の行動は人を不快にさせていないか…」と不安になることはありませんか? 無自覚で相手を不快にさせている可能性も。

 今回ご紹介する『下品大全 育ちのいい人が絶対にしない60の振る舞い』では、言葉づかいやスマホの使い方、お金にまつわるNG習慣など、「品のない振る舞い」をピックアップ。自分のどのような行動が相手に「世間知らず」と思われるか…「品性」とは何か、その改善方法をご紹介します。

下品大全 育ちのいい人が絶対にしない60の振る舞い』を読んで、品性のある大人を目指しましょう!

 最近、姿勢が悪い人が目立つと思いませんか? 背筋を伸ばすだけで、品位が漂い印象がよくなります。1日に2~3度、正しい姿勢を取り戻す習慣をつけましょう。

※本作品は菅原圭著の書籍『下品大全 育ちのいい人が絶対にしない60の振る舞い』から一部抜粋・編集しました

下品大全 育ちのいい人が絶対にしない60の振る舞い
『下品大全 育ちのいい人が絶対にしない60の振る舞い』(菅原圭/河出書房新社)

姿勢が悪い

「姿勢は品位のバロメーター」とも言います。背筋をすっと伸ばせば、それだけであなたの印象はぐっとよくなるはず。

やんごとなき方の気品は姿勢から

 以前、東京グローブ座に行った折、偶然、皇太子殿下(現在の天皇陛下)がお出ましの日と重なったことがありました。

 もちろん一般席ははるか後方。でも私は、ご来場から、観劇されてお帰りになるまで、ついつい殿下に注目してしまい、芝居は上の空。なんと品のない振る舞いであったかといまでも顔から火が出る思いです。

 このとき、強く印象に残っているのは、殿下の姿勢がいいことです。館長らと挨拶されるときはもちろん、観劇中も背筋をすっと伸ばした姿勢のまま。2時間ほどの芝居でしたが、この間、姿勢がぐらつくことさえありません。

 お小さいときから、姿勢について、厳しい教育を受けてこられたのだろう、と感心しきりでした。

 同時に痛感したのは、姿勢がいいと、あたりを払うような気品が漂うことでした。あらためて「姿勢は品位のバロメーター」という言葉を思い出しました。

 

一日に2〜3度、正しい姿勢を取り戻す習慣を

 ところが最近、姿勢が悪い人が目立つと思いませんか? まっすぐに立つ。それだけのことができないのです。すぐにどこかに寄りかかったり、立ってはいても背中が丸まっていたり。

 椅子に座る場合も、背中が丸いまま背もたれに体を倒すので、お腹を突き出したような恰好になり、だらしなく、下品な印象になってしまいます。

 とくに最近はスマホを覗いていることが多いためか、以前よりいっそう、背中を丸めている人が増えています。

 一日に何度か、すっと背中を伸ばしてみましょう。このとき、同時に、きゅっと腹筋を引き締めると気持ちがいいですよ。

 

「背中座り」はだらしないだけでなく、疲れやすい

 オフィスワークもずいぶん変わり、最近では、仕事中はほとんどパソコンの画面にくぎ付け、というスタイルが増えています。

 座っているのはラクだと思いがちですが、長時間、座り続けるのはあんがい疲れるもの。そのため、浅く腰掛け、そのまま背中を倒して背もたれで支える、いわゆる「背中座り」になりがちです。

 背中座りは腰や背中に大きな負担がかかり、かえって疲れやすいのです。足元はだらしなく投げ出し、腕だけ伸ばしてキーボードを打っている……。これでは腰痛がひどくなるのも当然でしょう。

 

 品のいい座り方は、「骨盤をしっかり立てて座る」こと。骨盤をできるだけまっすぐにし、座面に立てるような感じで深く座り、お腹をへこませるあの座り方です。座った後、背中を上に引っ張り上げるようにすっと背筋を伸ばすと、気持ちまでシャンとするのがわかります。

 こうして座ると、自然に足はまっすぐ下り、横から見ても、すっきりと美しく見え、女性は3割増しでスタイルがよく見えます。

 こうした姿勢で仕事をしていると、折り目正しく品のいい印象になり、誰からも好感を持たれるでしょう。

 

足を組む癖は百害あって一利なし

 椅子に座ったとき、足を組むのはマナーに反するかどうか。これは国によって考え方が異なるようです。

 アメリカは比較的鷹揚で、足を組むことに抵抗はなく、女優などもきれいに足を組んだ写真をよく発表しています。イギリスでは反対に、足を組むのはNGで、写真などでも足首だけクロスする程度。太ももから組む座り方はあられもなく、下品だと見る傾向があるようです。

 では、日本ではどうでしょうか。結論から言うと、プライベートなシーンならともかく、改まった席や仕事中は、組まないほうがベターです。

 足を組むと、ちょっと偉そうに見えますね。無意識でそれを計算してしまうのか、足を組む人は、「自分を偉く見せたい」「自分を大きく見せたい」という心理が隠れていることが多く、いかにも〝上から目線〞を感じさせてしまいます。

 その結果、尊大で厚かましい人と見られがちで、品がいいとは思われません。

 

 言うまでもありませんが、電車のなかでは足を組まないこと。組んだ足先は前に突き出るので、邪魔になるだけでなく他人の服を汚すなど、大迷惑です。

 なかには、足を斜めに流して組むとセクシーに見え、男性の目を引き付けると思い込んでいる女性もいますが、これは誤解です。

 きちんと足を揃え、足先まですっと伸ばした足のほうがずっと魅力的で、上品な印象になります。

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