遅刻を“なかったこと”にしていませんか?「時間泥棒」は最大の罪。遅刻癖を見直そう/下品大全

暮らし

更新日:2022/7/21

スマホを見ながら挨拶する

歩きながら、スマホを見ながら会釈…。これでは、相手に「バカにしているのか」と思われてもしかたありません。

いったん足を止めるのも惜しい?

 エレベーターを降りたところで、顔見知りにばったり出会った。こんな場合、「お久しぶりですね。また、よろしく……」などと挨拶することがよくあります。ところがスマホの画面を見ながら足を止めず、軽く頭を下げ「あ、よろしく!」などと言うだけ。こんなところを見かけたことはありませんか。

 これでは、相手はバカにされたように感じ、顰蹙を買うだけです。

 挨拶は相手に対する敬意を表すもの。禅の用語「一挨一拶」に端を発しています。挨は「押す」、拶は「迫る」という意味で、「一つ押して一つ迫る」。一言、相手の心を押してみて、相手の修業の深さに迫ることを意味しています。

 よほど急いでいる場合はともかく、基本的には、いったん足を止めて相手に向き合い、「いやあ、久しぶりですね。いかがですか、その後……」とか「久しぶりですねぇ。いま、仙台でしたっけ。ご活躍は聞いていますよ」などと一言、二言、言葉を交わすのが礼儀です。

 これくらいの会話なら、1〜2分しかかかりません。この1〜2分を相手のために割いたかどうか。そこで、品性のある・なしが決まります。

 

挨拶ついでに長々と立ち話をするのもNG

 かと言って、オフィスの廊下や玄関口で、偶然、顔を合わせた人と長々、立ち話をする。それもプライベートな話題だったりするのは、場をわきまえない軽薄な振る舞いといえ、常識を疑われてもしかたありません。

 相手の時間の余裕を気づかうこともなし。さらに、こうした会話はどこで、誰が聞いているか、わかりません。

 偶然の出会いを機会に、久しぶりに話をしたいならば、「近く、ゆっくり話さないか。後で連絡するよ」などと言って、その場を切り上げ、プライベートな時間に話すようにすると、品のいいきちんとした人だという印象になります。

 

作業中だからと手を止めないで話すのは、失礼!

 パソコンに向かって作業中。そこに、取引先の以前の担当者が通りかかり、「お久しぶりです」と声をかけてきた……。こんなとき、急ぎの仕事中だったからと、「ああ、〇〇さん。今日は何の案件でしたっけ」と手も止めず、目はパソコンに向けたままで返事をしたことはありませんか?

 思い当たる人は、これからは厳重に注意しましょう。こんな態度は相手を冒瀆するようなもので、失礼にもほどがあります。しかも、こうした振る舞いは、同僚や上司の目にも入っています。もちろん、バッドマークを付けられているでしょう。

 会社、いや社会は、こうしたちょっとした言動を、想像以上に厳しくチェックしているものです。

<第4回に続く>

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