米粉食パンから米粉シフォンケーキまで…。365日作りたくなる、しっとりもちもち「米粉」のレシピ
公開日:2022/6/3
輸入小麦の価格高騰により、「米粉」に注目が集まっている。
とはいえ普段使い慣れていないから、どんなふうに暮らしの中に取り入れればいいのか正直わからないし、調理にも手間がかかりそうで、なんとなくとっつきにくいイメージを持っていた。ところが米粉を活用したレシピ本『まいにち米粉 パンと料理とお菓子』(高橋ヒロ/池田書店)を手にとってみて、米粉に対するイメージが大きく変わった。
「なんだ、米粉って意外と使いやすいじゃん!」。そんな本書の内容を少しご紹介。
失敗知らずで手間いらず。米粉にはメリットがいろいろ!
これまで米粉は、“健康志向”とか“アレルギーになりにくい”とか、あくまで小麦粉の代用とされることが多かったように思う。が、本書のレシピを見てみると、米粉には毎日使いたくなるメリットがほかにもたくさん。例えば難しそうな米粉パンも、小麦粉に比べて時短で作れる。
パンを手作りするとなると、生地を混ぜて、よ~くこねて(この工程が大変)、発酵、成形、さらに二次発酵…と、とてつもなく時間がかかるが、本書に掲載されている米粉パンは材料をぐるぐる混ぜて型に流し込み、1回発酵させたらあとは焼成するだけ。米粉はグルテンフリーなので小麦粉のようによくこねる必要がなく、初めてでも失敗しにくいという。
ふんわりと焼き上がったパンは、しっとり&もっちりの極上の食感。米粉パンが実は簡単でおいしいことを知ってしまうと、「次は生地に枝豆やトマトジュースを混ぜてアレンジしてみようかな~」なんて、とたんにリピートしたくなる。
油切れがいいから、揚げ物がヘルシーに仕上がる
米粉がヘルシーといわれる所以はいろいろあるが、最も注目すべきは吸油率が低い点。から揚げも天ぷらも、米粉を使って揚げると小麦粉よりも吸油率が25%も下がるといい、手軽にカロリーをカットでき、しかもカラリと揚がる。
エビチリや麻婆豆腐のとろみづけにも◎。使い方は片栗粉と同様に水に溶いて。粉類は買ったはいいものの使いどころがなくていつの間にか賞味期限が切れてしまった…ということがよくあるが、こんなふうにいつもの料理に活用できればロスも防げる。
粉はふるわなくてOK! スイーツ作りも簡単
お菓子のレシピもたっぷり掲載。シフォンケーキやマフィン、クッキー、ドーナツ、シュークリーム…と定番スイーツはほとんど米粉で作れてしまう。米粉はグルテンフリーでだまになりにくく、粉をふるう作業がいらないのも大きな時短ポイント。
本書にはほかにも餃子の皮やうどん、パスタ、お好み焼き、クレープなど、米粉のもっちり感を活かしたレシピがいろいろ。どれも米粉だからといって特別な作業をする必要はなく、案外あっさりと完成するから忙しい人でも作りやすい。これからさらに小麦の高騰が予想されている中、魅惑の食感が身近に楽しめて、しかも家計も助かるとなれば…。米粉をわが家の定番食材として取り入れるのは、今かもしれない!
文=齋藤久美子