心の「ご自愛」にぴったり! 自己肯定感がアップする、自分を褒めるコツは?/万年不調から抜けだす がんばらないご自愛

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更新日:2022/7/20

万年不調から抜けだす がんばらないご自愛

「ささいなことでも自分を褒めて、自己肯定感を高めましょう」とよく聞きますが、そもそも自己肯定感が海底2万マイルにある私には至難の業でした。どうしても自分のダメな部分ばかりを見てしまい、「私に褒められるところなどないッ…」と結論づけてしまうのです。

 ですが、「ダメなところとできたところは、両方同時にあっていい」と知って変わりました。今日できないことがあっても、できたことも必ずあったはず。そう考えるようになり、今まで切り捨てていたいい部分にも気づき、「こっちはダメでも、こっちはできた!」と自分を認められるようになってきました。

 黒か白か二択の考え方を捨てて、グレーの状態も受け入れていこうと意識したことで、物事の見方が大きく変わり、かなり生きやすくなったように感じています。

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 自分を褒めるのが苦手な人の特徴として「二分法的認知(100:0思考)」があります。「99点は0点と同じだ」と思ってしまい、失った1点にとらわれて99点の価値が全くないかのように感じてしまう極端な思考のことです。この思考パターンは、うつや生きづらさと関連が深いことで知られていて、認知行動療法というセラピーの治療対象にもなっています。要は「完璧主義」ってことですね。

 なぜ、二分法的認知が生きづらいかというと、それは「世の中のほとんどのことは白か黒かで割り切れないから」です。現実はもっと不完全でグレーなものだし、100%の善人も100%の悪人もいません。みんなどこか善人で、どこか悪人の部分を持っています。

 でも、二分法的認知はその現実を受け入れるのを難しくします。他人に関しても自分に関しても、どうしても不寛容になってしまいます。人間なんて自分も含めてみんなどこかポンコツなんだよね、くらいに思っていたほうがラクです。

 自分を認められるようになるコツは、まず「自分が不完全であることをしっかり認める」ことだと思います。そのうえで、「今日を生きのびられたのでひとまず60点は確保」といった生存基礎配点制を提案したいと思います。まずその60点がベースにあったうえで、できたことを加点していく。100点に満たなかった部分が、純然たる改善点です。

 当たり前のことですが、「やれたこと(到達点)」と「やれなかったこと(改善点)」は共存します。改善点があったからといって、このビターでスパイシーな世界をあなたがちゃんと生きのびたという「絶対的な偉業」の価値がゼロになることはないのです。

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<第8回に続く>

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