ビジネスメールは簡潔に。さらに配慮のひとことを添えるだけで、あなたに協力的な人が増えていく!?/「速く」「短く」「感じよく」メールを書く方法

ビジネス

更新日:2022/7/20

 メールを書くのに時間がかかる、同じ用件で何度もメールをやりとりする、送信ミスでメールを再送――これらはすべて、仕事を滞らせる原因に…。

 ビジネスメールに難しい語彙力は必要ありません。書き方のポイントさえ押さえておけば、メール作成に費やす時間は短縮、送信ミスも減り、仕事効率が格段に向上すること間違いなし!

 鈴木真理子著の書籍『「速く」「短く」「感じよく」メールを書く方法』で、メールの基本的な書き方と実践的なテクニックを身につけて、ササッと書いてテキパキ片づける「メール術」をマスターしましょう。

 メールひとつで上司からの信頼も変わってきます。相手の仕事を増やさないよう、「一度読めば伝わるメール」を送ることを心掛けることが大切です。

※本作品は鈴木真理子著の書籍『「速く」「短く」「感じよく」メールを書く方法』から一部抜粋・編集しました

「速く」「短く」「感じよく」メールを書く方法
『「速く」「短く」「感じよく」メールを書く方法』(鈴木真理子/明日香出版社)

はじめに

 メールを書くのに時間がかかっていませんか?

 毎日たくさんのメールが届き、ホトホト疲れていませんか?

 忙しくて残業中にメールを送ること、ありませんか?

「うんうん、確かに」と頷くあなた。今すぐ悩みを解決しましょう。

 メールは人と人が会わずに、いつでもどこでもやりとりできる便利な手段です。近年テレワークの定着とともに、コミュニケーションを会話や電話ではなく、メールで行うことが増えてきました。その結果、多くのビジネスパーソンは、余計な時間を取られています。

 メールに時間を取られると、ほかのやりたかった仕事に十分な時間をかけられず、成果がイマイチということになりかねません。だからといって残業すると、仕事が遅いだの、時間管理ができていないだのと言われ、評価は下がる一方です。

 このようにがんばっているのに空回りしている人は、メールとの向き合い方を変えてみてください。

 本書には、メールの基本的な書き方に加えて、メールに費やす時間を減らすためのノウハウや実践的なテクニックがギュッと詰め込まれています。

 そして、手軽に読めるように文章はおさえ気味にして、図解やイラストを豊富に入れました。

 ですから、あまり気構えずに読んでください。本書を読めば、メールを書く力と処理する力が同時に手に入ります。

 本書が生まれたキッカケをお話しします。

 私は事務職だった経験を活かし、現在は基本的なビジネススキルを教える研修講師をしています。これまで数多くの企業や地方自治体に出向いたり、公募型セミナーに登壇したりしてきました。数年前からは、オンライン研修も盛況です。

 このようにしてさまざまなビジネススキルの研修をやってきましたが、依頼がダントツに多いのは、「ビジネス文書・メールの書き方」です。

 メールに時間を取られ、メールに振り回されている人が本当に多いのです。

 そこでメールにかける時間を短縮するためのノウハウを一冊にまとめよう、と思い立ちました。

 さて、今では「メール改善士」として研修や著書でアドバイスする私ですが、保険会社に勤めていた20代の頃には恥ずかしい経験をしています。それは、真っ赤なメールが届いたことです。

 なぜメールが真っ赤なのでしょう。

 メールの送り主は、ほかの部署の上司でした。「私が送った依頼メールの文章がなっていない!」と、彼は赤字で添削して戻してきたのです。

 それからというもの、メールを一方的な都合で書かないように気をつけています。何か頼みごとがあるなら、相手に「はい、いいですよ」と気持ちよく引き受けてもらえる書き方や送り方をしなければ、と肝に銘じたのです。

 はじめからメールが得意な人なんていません。もし、あなたがメールに苦手意識を抱いていたり、あなたの書いた文章が誰かに認めてもらえなかったり、作成に思いのほか時間がかかっていたりしても、絶対に自分を責めないでください。

 大切なのは、もっと成長したいという前向きな気持ちです。今日より明日、明日より明後日。仕事を続けていれば必ず成長します。将来輝くために今があるのです。だからこそ、本書の内容をどんどん吸収していってください。

 なお、文中に出てくる「メール力」は私の造語です。意味は、その名の通り、メールの力。でも、文章をうまく書くことではありません。メールは読み手に言わんとすることが伝われば合格です。ですからササッと書き、受け取ったメールをテキパキと片づける。つまり、「メール力」とはメールに振り回されず、本当にやりたい仕事に時間を費やすことができる力です。

 念のために補足すると、メールの書き方は「絶対にこれでなければならない」というルールはありません。そのため、企業や個人によって書き方はさまざまです。

 そこで本書では、どこへ送っても違和感なく読んでもらえるような文例を載せ、解説しています。企業や組織によっては、独自の慣習があるかもしれませんので、臨機応変にアレンジしていただければ幸いです。

 あなたもメールを武器にして、仕事をテキパキとこなしましょう。

鈴木 真理子

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