仕事ができる人は「先送りせず、ムダなことに時間をかけない」。時間の使い方がうまくなるコツとは/「速く」「短く」「感じよく」メールを書く方法
更新日:2022/7/20
メールを書くのに時間がかかる、同じ用件で何度もメールをやりとりする、送信ミスでメールを再送――これらはすべて、仕事を滞らせる原因に…。
ビジネスメールに難しい語彙力は必要ありません。書き方のポイントさえ押さえておけば、メール作成に費やす時間は短縮、送信ミスも減り、仕事効率が格段に向上すること間違いなし!
鈴木真理子著の書籍『「速く」「短く」「感じよく」メールを書く方法』で、メールの基本的な書き方と実践的なテクニックを身につけて、ササッと書いてテキパキ片づける「メール術」をマスターしましょう。
時間をかければ、よい仕事ができるとは限りません。短時間で伝わる文章が書けるようになると、ちょっとしたスキマ時間を有効に使うことができます。
※本作品は鈴木真理子著の書籍『「速く」「短く」「感じよく」メールを書く方法』から一部抜粋・編集しました
04 時間の使い方がうまくなる
メール力をつけると、これまで10分かかっていたことが5分で済むので、時間を節約できます。「忙しい」「時間がない」と言っていたのが嘘のように、自分の時間を増やすことができるのです。
時間は大切な資源です。時間をどう使うかによって、人と差がつきます。
ある企業の営業部にいるAさんとBさんは、2人とも日中は客先を訪問しています。
Aさんはメールを書くのが不得手な人です。メールを書くのに時間がかかるので、夕方会社に戻ってからデスクワークをし、パソコンと睨めっこをします。完璧主義なため、きちんと体裁の整ったメールを送らなければならないと思っています。残業してもメールを処理しきれず、受け取ったメールの返信が3日後、いや5日後になることもあります。
Bさんは、簡潔に要点をまとめて書くのが得意な人です。外出先でもスマホやタブレットを使って、メールをチェックしています。お客様が急いでいると思えば、どこにいようが短いメールを書いて送ります。モットーは、「できることはその場でやる」。だから先送りせず、ムダなことに時間をかけません。残業もなく、退社後は自分の時間を満喫して英気を養っています。
Aさんは時間をかけてメールを書いていますが、お客様を待たせ、自分は残業し、仕事がうまく回っていません。対するBさんは、限られた時間内で相手を満足させるメールを書いています。
時間をかければ、よい仕事ができるとは限りませんね。時間をかけずに、よい仕事ができる人を目指しましょう。短時間で伝わる文章が書けるようになると、ちょっとしたスキマ時間を有効に使うことができます。一日の中で、まとまった時間を取るのは難しくても、たった5分のスキマ時間なら、きっと皆さんもあるはず。会議がはじまる前の5分間、次の仕事に取りかかる前の5分間、休憩を終えたあとの5分間、上司に書類を見てもらう待ち時間などをメールタイムに充てましょう。
あなたもメール力を身につけて時間をうまく使い、「いつでも」「どこでも」「誰にでも」メールを送れる人になってください。
05 ミスが減る
「仕事でミスなんかしたくない!」。読者の皆さんは日頃からそう思っているのではないでしょうか。
ミスをすると、やることが増えていきます。謝ったり、やり直したりして仕事がはかどりません。自分が犯したミスの後始末のために時間を取られることほど、バカバカしいことはありませんね。
そう考えると、ミスを未然に防ぐために必要な時間や労力は最低限かけるべきでしょう。
例えば、メールを送信する前に誤字脱字がないか、添付ファイルがモレていないか、もう一度見直すことが大切です。見直すことを習慣にすると、ひと手間増えますが、それでミスがなくなるのであれば十分に意味があると言えます。ミスをなくせば、結果的に時短につながりますから決してムダではありません。
メールでよくあるのが注意散漫によるミス。ケアレスミスとも言います。これは急いでいるときや、いくつかの仕事を同時並行でしているときに起こりがち。セルフチェックしたつもりでいても、うっかりしてミスを見逃すことがあります。
実を言うと、若手社員の頃の私は「ミス大臣」と呼ばれていました。それからあまたの失敗を重ね、同じミスは絶対に繰り返したくない、どうすれば克服できるかを考え、試行錯誤してきました。おっと、ミスが多かったなんて声高に自慢することではありませんね。
でも今は、ミスをしてしまう人のお役に立つ仕事をするようになりました。
ミスをしがちで悩んでいる人もきっといるでしょう。
先日、あるメーカーの若手社員から相談を受けました。彼のメールには誤字脱字が多く、それを理由に上司によって大好きな営業の仕事から干されたというのです。
「誤字脱字くらいで!?」と驚くなかれ。ちょっとしたミスであっても、場合によっては仕事全般の成否に関わるのです。
でも、ミスをなくしたいという気持ちがあれば、必ずよい方向に進みます。泣いたり悩んだりしていてはもったいない。ミスを1つでも2つでも減らして、信頼を勝ち取りましょう。
本書には、メールのミスをなくすためのアイデアも盛り込んでいます。よくあるメールのミスを挙げながら、具体的な防止策を紹介しますので、ぜひお役立てください。