「人生の9割体調が悪い」人は、かかとにぐっと力を入れてみて!

健康・美容

公開日:2022/6/3

運動未満で体はととのう
運動未満で体はととのう』(長島康之/主婦の友社)

「体が思うように動かない」
「肩こり、腰痛は当たり前」
「立っているだけでもすぐ疲れる」

 コロナ禍による運動不足や、現代人の不規則な生活習慣による自律神経の乱れからこうした不調を抱える人は実に多い。

「人生の9割“体調悪い”あなたへ―」と、こんなドキッとするサブタイトルがついた『運動未満で体はととのう』(主婦の友社)の著者で柔道整復師、全米スポーツ医学協会認定トレーナーの資格をもつ長島康之さんは、少しでも「調子がいい」状態になるのに、ランニングやウォーキングなどの運動習慣は必ずしも必要ではない、と言います。

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 考えてみてください。在宅勤務になって意気込んで始めたウォーキング、三日坊主になっていませんか? せっかく入会したスポーツジムも足が遠のいていませんか。脳にはラクで安心なほうを選ぶというメカニズムがあり、大きな変化を受けいれることが苦手。変化が大きければ大きいほど脳は必死に抵抗し、結果三日坊主になるのだとか。また、何かが習慣として身につくには約40時間かかると言われており、朝15分のウォーキングでも160日続けないといけない計算です。

 そこで長島さんが提案するのが、日常生活でのちょっとした動作を変えたり、努力しない前提で始められることを習慣にしたりすること。運動が嫌いな人、すでに調子が悪くてハードな運動は無理という人でも実践しやすい簡単な方法です。

生きているだけでトレーニングになる! 「かかと重心」で立つだけで姿勢がととのう、体が引き締まる

 実は人は立っているだけで、重力に反発しているので筋トレになっています。しかし、体を正しく使えてない人や運動不足の人は、体幹が弱くなっているので、立っているとすぐに疲れて座りたくなったり、座っているときも背中を丸めたりして、さらに体がゆがみ、筋肉や関節の動きが悪くなって痛みなどの不調のスパイラルから抜け出せなくなります。現代は、つま先重心の人が増えていて、これは骨盤が前傾し、反り腰になりやすく、ポッコリおなかの原因に。太ももの前側がはり、膝の痛みが発生しやすい姿勢なのです。

運動未満で体はととのう

 そこで「かかと重心」にすることを意識してみましょう。くるぶしの下を意識してかかとにぐっと重心をかけると、均等に体重がのり、ハムストリングが使えるようになって体幹に力が入り、バランスよく立てるようになります。通勤電車の中、歯磨きをする時などちょっとした時間に意識していくだけでも体は確実に変わるのだそうです。

運動未満で体はととのう

【かかと重心の立ち方】
 足を肩幅に開き、まずかかとを感じ、親指と小指のつけ根にも体重をかける(足裏の3点をしっかり床につける)。足を少し広げたほうが、支持する面積が広くなり、安定性が高まる。

運動未満で体はととのう

 本書では、ほかにも「朝1杯の水を飲む」「起きたら伸びをする」といった簡単な行動から、「『ありがとう』と感謝を口にする」ことまで、気力がなくても1秒でできて「からだをととのえてくれる」プチ習慣を紹介しています。「今日も調子が悪いな」とおもったら、ぜひ、取り組んでみませんか。

「特別な道具も資金も必要ありません。健康寿命を延ばすのは、あなた自身の日々の行動です」(長島さん)。