一生同じではなく、線が増えたり消えたりすることもある手相。神秘的な魅力も感じるが、どの線にどんな意味があるのかわからない、という人が多いはず。

　そのモヤモヤを解消してくれるのが、『びっくりするほど当たる！ 手相占い』（宮沢みち/主婦の友社）。著者の宮沢みちさんは、人相診断や姓名判断などの多くの著書がある運命学研究家だ。

　本書では手の写真を用いて、フルカラーで手相の知識を解説。5つのレッスンを通して手相鑑定ができるようになるという、占い好き必見の1冊だ。

第1レッスンは「丘」のチェックから

　手相占いは、どちらの手で行ったらよいか迷うもの。著者いわく、左手には「先天的」なことが、右手には「後天的」なことがあらわれるため、本来備えている運命を知りたい時は左手重視、現在の状況を知りたいなら右手重視とするものの、バランスよく両手を見ることが大切なのだとか。

　はじめに確認したいのが、手のひらにある「丘」。手の中央を取り囲む形でグルっと盛り上がっているところのことで、「金星丘」や「木星丘」など、8つの名前がつけられている。

　ここからわかるのは性格や運の強さなど。例えば、人差し指の下にある「木星丘」に厚みがある人は権力志向で名誉欲があり、人の上に立とうという気持ちが強いのだとか。

　このタイプは指導力や統率力があり、人をまとめていくことができるという。

　一方、小指の下にある「水星丘」の厚みからはコミュニケーション能力や子ども運、ビジネス運などがわかる。厚い人は感情表現が上手く、ビジネスチャンスにも敏感。「水星丘」に適度な硬さがあると、子ども運もよいのだという。

　なお、「丘」にはラッキーサインやアンラッキーサインがあらわれることも。

「水星丘」の場合は四角があると財産難から救われるサインだが、「島」と呼ばれる目のような形があらわれている時はお金の苦労を暗示しているとのこと。

　手に刻まれている線だけでなく、手のふくらみにも運勢があらわれているのだと知ると、手相の奥深さにさらに興味が湧くのではないだろうか。

生命線が短いと短命？ 基本的な性格がわかる「横三大線」

　誰しも一度は耳にしたことがありそうな「生命線」や「知能線」、「感情線」は「横三大線」。基本的な性格や運命が判断できると、著者は語る。

　中でも、「生命線」は人生がどう展開するのかがわかる重要な線。着目すべきは始点や終点、長さ、カーブの仕方などだ。

　始点を見る時は、人差し指の付け根から親指の付け根の間を2等分した箇所を基準に。

　著者によれば、親指側から始まる人は野心や向上心が強い人で、始点が真ん中の人は無理してまではやらないというスタンスの持ち主で対人関係のトラブルがほぼなく、信頼を得ることができるのだとか。

　一方、始点が人差し指寄りの人は正義感が強く、自分よりも人や社会のために頑張る性質があるので、善意を利用されないように注意すべきとのこと。

　ちなみに、生命線が短いと短命なのでは…と不安に思うが、実は難産など誕生時のトラブルを意味していると著者は指摘。本当に注意すべき「鎖状」や「クネクネ」などのアンラッキーサインをわかりやすく解説している。

　また、著者は「運命線」や「太陽線」、「財運線（水星線）」といった成功運や財運がわかる「縦三大線」の見方も説明。

　こちらも参考にし、自分の長所や短所を客観的に知ってみよう。

両手の小指からわかる結婚の「回数」と「時期」

　占いといえば、やっぱり気になるのが恋愛運や結婚運。本書には大恋愛の有無をあらわすという「恋愛線」、結婚生活の様子もわかるという「結婚線」の見方も収録されている。

　中でも、目からウロコだったのが結婚回数の知り方。著者によると、両手の小指を背中合わせにし、小指下線と感情線の始点を合わせた時に繋がる結婚線の数が結婚回数なのだとか。

　小指下線と感情線の始点との間を4等分し、感情線から上へ20歳、25歳、40歳とする「流年法」を用いれば、だいたいの結婚年齢も割り出すことができるという。

　煮え切らない恋に悩んでいる人は、鑑定結果をふまえて、今の恋愛を見直してみるのもよいかもしれない。

　他にも、本書では手の形や質感、色から気質や行動を分析できたり、指の特徴で性格・社会性がわかったりと、見どころがたくさん。未来を切り開くひとつの術として、役立ててみてほしい。

文＝古川諭香