夜が明けたら 超現実小説集
夜が明けたら 超現実小説集 / 感想・レビュー
aki
中間小説誌に掲載された作品ばかりなのにエッチ度が低いなあ。『日本沈没』以降なので、小松中期の作品集。怪談話的なものや、悲哀を感じる作品が多いかな。何度目かわからんが、やっぱりおもろい。小松は狐狸妖怪というか、古くから日本にいて近代化の進行とともに顧みられなくなった「もののけ」「古道具」「里山」「古代」「中・近世」といったものに愛着があるようで、「葎生(むぐらふ)の宿」ほか何作かで取り上げている。悲劇的な結末で終わることも多いけどね。「空飛ぶ窓」は窓の向こうへ行った家族の幸せを祈らずにはおれない。
2024/02/17
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