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家父長制と資本制: マルクス主義フェミニズムの地平

家父長制と資本制: マルクス主義フェミニズムの地平

家父長制と資本制: マルクス主義フェミニズムの地平

作家
上野千鶴子
出版社
岩波書店
発売日
1990-10-31
ISBN
9784000003339
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家父長制と資本制: マルクス主義フェミニズムの地平 / 感想・レビュー

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amanon

本書が出て早三十年。この当時席巻したバブルはとっくに遠い過去のものとなり、女性を巡る事情も大きく変わった。よって本書で展開される分析も、今日においてはそぐわない箇所も当然少なからず散見されるが、それゆえにこそ、フェミニズム史を振り返る上で非常に参考になる知見があると思う。また、古色蒼然とも思える言説と同時に今日にも通じる女性を含むマイノリティの問題が本書で鋭く取り上げられているということを見逃してはならない。何かと物議を醸し出し、槍玉にあげられることも多い著者だが、その声に真摯に耳を傾けるべきだと思う。

2021/10/13

doni

資本制と家父長制下における女性の抑圧の構造と、それに対するフェミニズムの論点・歴史を分析・理論的に説明。時間をかけて精読したので、理解が深まった。と同時に、イデオロギー的でない物質的基盤をもったその抑圧構造を理解した今、女性というひとつの総体に対する見方が変わった。

2012/01/28

「家事労働」のあたりでもやもやするのは労働価値説のいまいちさに依ってるんじゃないかと思った.後半の分析編とても面白い.イデオロギーの支えがないと(著者のいう)再生産を維持できないのは納得.今になってみると,「再生産を私的領域に遺棄した資本制が,必然的に支払わなければならないツケ」というのが笑えない.

2010/09/04

ひなたのひかげ

第一章 マルクス主義フェミニズムの問題構制  第三章 家事労働論争

ねぎとろ

なぜ「家事労働」概念がフェミニズムにとって決定的に重要なのかが理解できた気がする。特定の誰かや「男」という性ではなく、家父長制というシステムが問題なのだと言っても、反発する人がいるんだろうけども。納得いかないところももちろんあるが、興味深い本ではある。/補論における、ほとんど漫画的な教条マルクス主義者たちの姿が結構笑える。こうした人たちもすっかり姿を消した。/「家父長制の陰謀」といった表現がしばしば出てくるのはなんだかなあ。ほんとに「陰謀」と考えていたとは思わないが、誤解を与える表現ではないか。

2011/12/07

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