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治療塔

治療塔

治療塔

作家
大江健三郎
出版社
岩波書店
発売日
1990-05-24
ISBN
9784000013604
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治療塔 / 感想・レビュー

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宇宙猫

★★★ 「選ばれた者」が「新しい地球」に大出発して10年後、残された者が荒廃した地球であえぎながら生き延びてきたところへ宇宙船団が帰ってくる。設定はベタなSFだけど、イェーツとからめた文学的作品(多分)続きは気になるけど続編を読む根性はないなぁ。

2015/10/25

モリータ

◆'89-'90年『へるめす』連載(原題は「再開、あるいはラスト・ピース」)、単行本'90年5月岩波書店刊。続編の『治療塔惑星』とともに、『静かな生活』『僕が本当に若かった頃』諸短編の間に発表されたSF長編。◆「選ばれた者」と「落ちこぼれ」の社会集団の対立と個人(主人公)の交流を軸に描かれる。21世紀中盤頃と想定されるが、荒廃した世界や社会の仕組みや科学技術のディティールが希薄かつ説得力があまりなく、物足りない。舞台である日本の核戦争の痕跡、東京ほか都市の状態など気になるが描写はない。

2022/01/04

抹茶モナカ

大江健三郎さんのSF小説。イェーツの詩のイメージから主要なテーマを得ている様子。イェーツだとか、新しい人だとか、従来の大江作品で出て来るキーワードによる作品をSFで変奏しただけのような感じもしなくない。核時代の恐怖感からの想像力で捻り出されたような小説世界なのだけれど、選良思想で「選ばれた人」が地球を脱出する、といった設定等は、意外に陳腐なイメージ。ちょっと僕個人としては読み飛ばした感覚もあるけれど、変奏曲みたいな印象の本。

2016/02/01

国重

大江健三郎のSF小説。インタビューによると、安部公房に「SFというのとは、ちょっと違うのではないか」と言われたらしい。

2017/08/25

あや

SFだと聞いて読んだけどなかなか難しい話で。会話表現が独特だったのが理由かもしれない。ありそうな話で怖かったという印象。一昔前のSFはもしもの世界感が強い。ヒロインがひたすら可哀想。

2018/07/14

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