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なんとなくな日々

なんとなくな日々

なんとなくな日々

作家
川上弘美
出版社
岩波書店
発売日
2001-03-07
ISBN
9784000015530
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なんとなくな日々 / 感想・レビュー

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ゆうゆうpanda

「エッセイって、ほ、ほんとのことを、身近のことを、機知にあふれたことを、か、書かなくてはいけないんでしょう。」そんなもの書けっこない!という作家の素敵なエッセイ集。作家の家では冷蔵庫が「せつなかったですよぅ」と鳴き、蛍光灯が「さようなら」と挨拶をし、花さえも「かさ」という。同じ服を繰り返し着倒し、新しいお店には「お店見知り」してしまう。小さな変化にも敏感な女性だと感じ、親近感を覚えた。でも、引っ越しの回数の多いことには驚かされる。実は好奇心旺盛で飽きっぽいの?片付けが下手過ぎるの?表現者はやはり個性的だ。

2016/05/04

川上弘美さんのエッセイ。読売新聞などに掲載された「台所の闇」、Pomme de Papierに連載された「なんとなくな日々」、「中日新聞」に連載された「平成の蜜柑」の3本立て。実家は中日新聞を取っていたがこの頃わたしは2〜3歳。もちろん新聞など読まずにすくすくと育っていた。そんな昔のエッセイだから、今のようにスマホもコンピュータも発展していない。原稿を送るのにファックスを使用していたこと、原稿に直筆で文字を書いていたことに、時代を感じる。川上弘美さんのゆったりとした世界に浸りながら読了。星4.5。

2024/10/08

くろうさぎ

図書館本…。川上さんのエッセイは疲れた時には本当によく効く。身体も頭もボーッとしている時でも、すーっと染み込んでいく感じ…。「なんとなくな日々」と記された日々の中には、忙しすぎたり、疲れていたりすると見逃してしまうことがたくさんあると教えてくれます。川上さんの言葉に触れると優しい気持ちになれるし、もっと楽しく日常を過ごしていこうって思えます。

2018/07/16

まみ

ここのところ疲れていて、優しいものが読みたくなったので再読。川上さんのエッセイは、おだやかに、淡々と心に入ってくる。それでいて一文一文にいい加減なところがまったくなくて、丁寧で、安心する。「現代はものごとの区別価値をくっきりつけたがる時代といえよう。それはもしかすると、すべてを克明に見せる過剰な光というもののせいであるのかもしれない」なんて、どちらかというと堅い文章なはずなのに、川上さんの文章だとゆるやかに入ってくるから不思議だ。

2012/10/26

KumasukiYuka

読みやすいエッセイだった。一番印象に残ってるのは、台所の闇。最初の書き出しからちょっとホラーなのかと思いきや!ご友人のもののしっぽがこわい話はちょっと笑ってしまった!大事なことなんだけども!でも、台所には生と死に深くつながる場所だと言われている真面目なところもあって、あまり深く考えてなかったことが、身近なものや出来事が少し愛おしくなった気がした?

2019/01/21

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