日本人の心のゆくえ
日本人の心のゆくえ / 感想・レビュー
nonchaka
先に読んだ「日本人という病」と同じ時期(1998年)の著作なので、内容的にはかぶる部分あり。阪神淡路大震災の時、海外で絶賛されていた「暴動が起こらなかった日本人の美徳」は、すなわち、逆に非難の嵐だった「政府の対応の遅さ」と同じ、日本人的な文化由来であるということに、目からうろこ。個人より関係を優先するという日本文化の、利点と欠点だと。「地下鉄サリン事件が教えること」の項では、村上春樹氏の著作である「アンダーグラウンド」を引用し、村上氏を心理臨床家に近い視点でインタビューしていたと彼を認める発言をしている。
2013/07/12
やまべ
出版からやや日が経っているので、扱われているのは阪神淡路大震災やオウム真理教事件といったあたりだが、それでも十分に現実感を伴って読ませる内容。歯切れの悪さは、むしろこの本の美点だと思う。
2012/08/18
モモのすけ
1998年5月読了。「人間はほんとうに『納得』しない限り、その行動を変えることがないことを、痛感させられる」
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