寅さんの人間論 (岩波ブックレット NO. 162)
寅さんの人間論 (岩波ブックレット NO. 162) / 感想・レビュー
扉のこちら側
2016年928冊め。映画監督×教育学者の対談。「寅さんシリーズ」の中で描かれる人情的な街と、1990年当時の核家族や疎遠になる近所付き合いの対比。「ぼくは、いまの日本の社会には青年に許されていいはずの自立の模索を、知らず知らずにだめなこととして処理してしまっている」(P.7)かといって家出しての自分探しが褒められたものではないと私は思ってしまうのだけれど。最近老若男女みんな自分探しをしすぎではなかろうかと逆に心配になる。
2016/10/29
市井吉平
■山田洋次監督の『学校』をベースに山田監督と教育学者が学校や社会についね語った『寅さんの学校論』に続き読んだ。だが、こっちのほうが先に出た本。 ■『寅さん』と銘打っていても寅さんの話が続くわけではない。若者を取り巻く親や親以外で何かを言ってくれる近しい人や、地域のこと、若者のこと、教育での現場のことなどが語られる。 ■山田氏が、旧満州での上層な暮らしから戦後、家族で田舎で貧しい暮らしを強いられたその頃の、社会の表の文化とは違う裏の文化を持つ社会でも過ごしたことを語っていた所が印象深かった。
2021/08/08
ぜべっつ
普通の教育論としてなら良いが、寅さんも人間論もない。山田洋次さんの視点であり寅さんというキャラクターの思考まで掘り下げてない気がした。でも酔ってよんだんでよくわからなかったのが本音(笑)
2012/03/02
感想・レビューをもっと見る