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現代伝奇集 (岩波現代選書 46)

現代伝奇集 (岩波現代選書 46)

現代伝奇集 (岩波現代選書 46)

作家
大江健三郎
出版社
岩波書店
発売日
1980-06-24
ISBN
9784000047159
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現代伝奇集 (岩波現代選書 46) / 感想・レビュー

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毒兎真暗ミサ【副長】

【芽むしり仔撃ち裁判】大江の代表的テーマ『雨の木』『山羊』のスピンオフ作品も収録。本作は『芽むしり〜』の後日談であり、弟が兄に手紙を書く形式で進む。途中から車椅子の男その介添人達、弟の会話形式に変わり。トランプのKとQが8枚、シャッフルされるように『兄』と『弟』を探り。「あの出来事の行方」を読み取っていく。裁判とは、一体何を意味するのか。読むうちに何らかのBetを強いられる気がしてくる。そしてWagerは。尊厳であり名誉であり、命なのだ。これはかなりの集中力を要した。静かな森で読みたい、そんな一編。

2024/04/13

モリータ

◆1980年岩波書店刊。中篇3つを収録:①同年1月発表「頭のいい「雨の木」」、②2月「身がわり山羊の反撃」、③2-4月「『芽むしり仔撃ち』裁判」。いずれも『同時代ゲーム』の直後の発表。①は続く時期の「雨の木」連作に直結、②は『同時代ゲーム』を補完する『いかに木を殺すか』連作における「贖罪山羊」の物語が続く。◆そして③は標題の通り『芽むしり仔撃ち』に連続するのだが、最も面白く読んだ。◆「僕」に僕の「弟」が手紙で語るのは、『芽むしり仔撃ち』の中心人物=異様な姿の「反・弟」との、「介添人」を介した、(続

2022/04/27

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