ダーウィン進化論の現在
ダーウィン進化論の現在 / 感想・レビュー
茶幸才斎
ダーウィン自身の思索の時間的変遷を含め、彼の進化論がその登場以来、歴史的にどのような批判に晒され、認知されてきたかを解説している本。彼が『種の起原』で提唱したのは、単純な一本の学説ではなく、生物の進化説、共通起源説、種の分化説、進化の漸進説、形質の自然選択説からなる一団の学説群であり、そのため多方面に批判者がいたものの、遂に全否定されることなく、その時々で批判と受容をモザイク状に浴びながら議論され改善されてきた。進化とは何か? よく云われる「適者生存」よりも、私は「適応放散」の方が進化現象の本質だと思う。
2020/03/03
ほに
94年初版だからもはや「現在」ではないが、しかし進化論と、それを巡っての論争や発展についてこれほど読みやすく整理された書籍は他にないのではないだろうか。
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