破戒 (ワイド版岩波文庫 270)
破戒 (ワイド版岩波文庫 270) / 感想・レビュー
Atushi Ueno
出生を明かしてしまうとたちまち社会から追放されてしまうためひた隠しをするように親に戒めのように言われていた。夢見た仕事につくことができた嬉しさとは裏腹に自分と同じ部落差別出身のものが粗野に扱われている姿を見て心が痛む気持ちが募っていく。最後には自身も部落差別出身であることを明かしてしまう。
2015/07/26
まし
後半に向けて緊張感が高まってぐっと引きつけられて、どきどきしてしまう。結末は救いを作ってあげたかったのかもしれないが、やはり逃げとしか感じられず残念。全編を通して描かれる信濃の風景や世相や風俗、言葉遣いは、時代の雰囲気をふわりと浮かび上がらせて、ちょっと物哀しくも美しい。
2012/08/22
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