罪と罰 下 (ワイド版岩波文庫 287)
罪と罰 下 (ワイド版岩波文庫 287) / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
「妹は、偶然、教育を受けたので、家庭教師の口をあちこちまわって歩くことになった」(125頁)。教育を受けているということは、経済の礎となる。「あんな美人を家庭教師に住みこませるなんて、どうしてまた、思いきったまねをしたもんですかね!」(249ページ)ともあり、美人は得だねぇ~(笑)。貧しく寄るべない境遇。貧困と不成功と不幸な人生(375頁)。犯罪と小心者の関わり。内容的に、人生の厳しい境遇、逆境にあって、人間は開き直るか、逃げるか、対象にぶつかって砕け散っていくか、と選択、決断を迫られる。厳しさとの対峙。
2013/04/30
toupi
登場人物の名前が名字や名前、愛称などにより、いちいち「誰だっけ?」ってなりました。読みはじめは、取っつきにくさを感じましたが、橋田壽賀子ばりの長台詞なのに、会話のスピード感は引き込まれるものがありました。
2014/08/04
MK56
上巻を読み始めた時は、ラスコーリニコフの精神状態についていくのが大変だったが、下巻を読み終わる頃には共感すらしていた。程度の差はあれ、自分を特別な存在と考えてしまう青年期特有の幻想は確かに他人事ではなかったと思う。いよいよ感情移入すると読み進める程に暗い気持ちになったが、絶望しきらないのは周りに人がいたからなのだと思う。ラスコーリニコフの周りに愛すべき人がいて良かった!
2012/10/10
yayoi
映画にしたら面白そうって思った。
2010/12/31
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