脱「貧困」への政治 (岩波ブックレット NO. 754)
脱「貧困」への政治 (岩波ブックレット NO. 754) / 感想・レビュー
kotte
「はじめに」で宮本太郎先生が書いているように2008年12月に開催された北海道大学大学院法学研究科主催シンポジウムの記録です。2008年末はリーマンショック後の経済混乱による派遣切りなどが話題になった時期であり、貧困問題が可視化された時期といえます。本書が書かれた頃と比べれば、失業率など表面的な雇用情勢は改善されていますが、低賃金で不安定な労働を余儀なくされる非正規労働者の現状は変わりありません。非正規労働者の待遇改善が叫ばれるものの、変わらないまま本書の出版から今まで時間が過ぎてしまったといえます。
2017/01/04
すのう@中四国読メの会コミュ参加中
赤ん坊に対してコミュニケーションを一切取らず、最低限の世話だけして育てた場合、死亡すると聞いた。人にとってはコミュニケーションがとても大切。人との繋がりがあるからこそ生きていける、そんなこともあるはず。けれど、それが消滅しこつつある現在。これは人災だ。
2013/04/18
あゆさわ
ざっくりとした経済にかかわる最近の政治史という感じ
2016/06/10
D21 レム
少しでも変った人がいたら「危ない人」とみなされ通報されてしまう社会。雨宮処凛のプレカリアート(不安定な労働者)運動。人との繋がりや金銭や心の「溜め」が失われているため、すぐにホームレスになってしまうしくみ。秋葉原事件は「心の闇」なんかではなくて、社会や労働問題。これを促進することになった小泉改革。向かうべきは社会のしくみを変えること。しかし、非常に困難。2009年の本。
2012/05/11
ふぇるけん
日本の貧困問題について、すごくよくまとまっています。
2010/03/08
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