神祭
神祭 / 感想・レビュー
マカロニ マカロン
個人の感想です:B+。坂東眞砂子さんは2000年前後に公開された高知県を舞台にした土俗因習色の強いホラー映画『死国』とか『狗神』の印象が強く、また当時話題の『リング』と相まって恐い話を書く作家さんというイメージで敬遠してきた。今回読書会の課題本に本書が挙がり、恐る恐る読んでみた。高知の田舎町の土俗信仰や因習の色香が濃く、死と性のテーマが底流する短編が5編。表題作は稲刈りが無事住んでお祭りでの産土神信仰に由来するが、舞台設定が1955年頃なので、跡取りの子供(男)を産まない嫁への白眼視とあてこすりが強烈
2024/06/07
tama
図書館閉架本 あまりひどくはないがこの本にも「書込み」がある。しかもこっちに指示するような。そう言うやつらが住んで「た」(過去形にしたのは希望から)町。話の舞台は四国の田舎町や集落。「隠れ山」は、狂った(?)夫が主人公に見えて、実は彼の奥さんが主役なのではと思った。「祭りの記憶」に最も響いた。可愛そうなやつだが、自ら変わって行ける環境でもなかったようだし。小学校の元先生はとてもいい味を出してたなあ。これだけが剥き出しのドロドロ情欲が書かれていなかっただけにヒンヤリした悲しい空気が感じられた。
2022/09/28
らいしょらいしょ
高知を舞台にした土俗世界、著者のらしさが溢れる短編集。どれもむき出しの中身を感じさせるなぁ。ドロドロしたものも、疑いも、罪深さも、気味悪さも。うわ、と思いながらも見てしまうような。最後の波打ち際は、ちょっと目をそらしたいが。
2020/05/13
グラスホッパー
久しぶりの再読、内容を覚えていたのは、著者独特の世界だからだろう。高知周辺が舞台の短編集。人々の感情が生々しく描かれている。
2019/05/29
モルク
土佐の山村、漁村、町中での話。多少の薄気味悪さとおどろおどろしさを兼ね、そこにエロスの要素もミックスさせた坂東さんらしい作風。先日亡くなったのが本当に残念。
2014/09/04
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