ソウル-ベルリン玉突き書簡: 境界線上の対話
ソウル-ベルリン玉突き書簡: 境界線上の対話 / 感想・レビュー
Roy
★★★★★ 在日韓国人である徐京植とドイツに在住している多和田葉子は、二人共本来の母国語を使わず、外国語を主として生活している観点から「家」「名前」「旅」「遊び」「光」「声」「翻訳」「殉教」「故郷」「動物」を考察し、《境界線》にいる者としての独自の言葉の違和感を紡ぐ往復書簡集。どの章も興味深くたいへん面白かった。それと黒崎由梨が描く、各章題の挿絵が鬱で妖しげで、思いがけず脳天に一撃を喰らい失禁するほど良かった。
2009/03/08
そう
作家の徐京植さんと多和田葉子さんの、毎回テーマを設定した往復書簡集。設定したテーマを深く縦に掘り下げていく徐さんと、話題がテーマからだんだん横に広がっていく多和田さんとの少しちぐはぐなやり取りが面白く、お互いの手紙からまた新たな発想が生まれたり以前の話に戻ったりつながったりするところがとても良かった。二人の、まったく嫌味に感じない自然な皮肉とか、多和田さんののびのびとした言葉や自由な考えが魅力的。
2012/12/10
Atsushi Sakamoto
人生には言葉遊びが必要なことがわかりました。言葉は人を救えるとなんとなく思えた本でした。
2009/11/29
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