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寺山修司からの手紙

寺山修司からの手紙

寺山修司からの手紙

作家
寺山修司
山田太一
出版社
岩波書店
発売日
2015-09-12
ISBN
9784000240482
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寺山修司からの手紙 / 感想・レビュー

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もりくに

こんなにお互いを必要としている友人を持てただけでも、山田太一と寺山修司は幸せだったと、羨ましくなる。彼らは大学の同級生。最初、タイトルを見た時には、結構な違和感があった。あの「天井桟敷」の寺山と、「家族ドラマ」の山田の組み合わせは。でも考えてみたら、「家族ドラマ」ではあるが、いわゆる「ホームドラマ」ではない。友達になったきっかけは、山田が詠じた小野十三郎の詩の一節に、即座に寺山が応えたこと。ほとんど毎日会って話して、別れて足りないことを「手紙」にし、次回はお互いに「手紙」を読んでから話し出す。(続く)

2018/12/10

おさむ

山田太一と寺山修司の若き青春時代の往復書簡。2人は早稲田大教育学部の同級生。寺山の才気あふれる詩的な文体もさることながら、山田の文学色たっぷりの背伸びした文体もなかなかのもの。あちこちに関心が飛ぶのが若さの証明か。何より若き2人のかけがえのない友情が手紙の端々から滲み出る。こんな友人を持てた2人は互いに幸せだったろうと思う。あとがきを読んで、寺山は47歳で亡くなった事を知る。その年齢を超えてしまった自分にふと茫然とする。

2019/06/03

保山ひャン

寺山修司と山田太一の未発表書簡と、寺山の日記から山田関連抜粋、寺山の『われに五月を』『ひとりぼっちのあなたに』『はだしの恋唄』に収録された山田関連、そして山田太一による弔辞(泣けた!)。18歳くらいから24歳頃までの青春の記録。寺山が47歳で倒れてから言った「今僕が考えていることは二十歳の頃考えていたこととどれも同じなんだよね」が胸に迫る。死ぬまで青春だったのだ。寺山がしきりに山田太一にコロッケを食べるよう勧めているのも面白い。

2016/04/12

南包

『寺山修司からの手紙(山田太一編)』 昭和30年(1955)から昭和33年(1958)まで、四年間のハガキ・手紙(山田太一宛のもの)中に山田太一から寺山修司への手紙も混じる。 二人にしかわからないことも多いが、迸る青春(寺山=昭和10年、山田=昭和9年生まれ)のぶつかり合いは分かる。 その中(昭和31年)に、こういう件がある。 【新しく知った人は谷川俊太郎、大岡信、岡井隆、山口洋子、浅利慶太、など。】 順に、25歳、25歳、28歳、19歳、23歳である。寺山は21歳、山田は22歳のことである。この面々、綺

2015/12/10

あーしぇ

読了。語り合える友がいるのはすばらしい。病院で会って話しているのに、帰ってまた手紙を書きたくなるほど語り合えることがあるというのは。二十歳そこそこの寺山修司と山田太一の読書量のすごさだけでなく、端々からうかがえるその咀嚼力と言葉の吸収力もすごい。もしかしたら若いころ特有の背伸びなのかもしれないが。ふりかえって自分の読書行為はどうなのだろうか。ただたくさん読んでいるだけではないか。そう、若いころの背伸びを少しは思い出してみようか。あと、コロッケを食べたくなってきました。

2015/09/22

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