文学は、たとえばこう読む――「解説」する文学II
文学は、たとえばこう読む――「解説」する文学II / 感想・レビュー
山田太郎
しかし、本読んでも面白かったかよくわかんなかったくらいしか書けない私としてはよくこんだけ分析できるもんだと感心したので、なんかこれ以上感想はないなと思ったり思わなかったり。
2014/07/18
踊る猫
「生き証人」だなと思った。いや、なんらかの事件に立ち会ったわけではないが、この著者は本を頭で読んでいない、と思ったのだ。身体で受け留め、その身体から全身で言葉を発している(抽象的でスカした言い方になるが)。思想信条としては保守的でアナクロニズムと位置づけられうるのだろうこの著者はしかし、凡庸な感傷に流れることなく身体に刻み込んだ読書体験や実体験を駆使して一冊の本とガチンコで勝負し、そこから言葉を発しようとしている。故に、斬新というか珍奇な結論はない。が、読み応えあり。良心的なオヤジのハードボイルドな解説集
2022/02/06
てらこ
関川さんが書かれたさまざまな文庫本の解説を集めた本。作品が書かれた当時の社会の風潮、作者の経歴や人となりなどが盛り込まれていて、浅薄な自分にはへぇぇーという内容が多かった。『腰痛放浪記』が気になる。
2020/08/08
kiho
本の価値の1つに解説の文章の存在があることを、まざまざと伝えてくれる巧みな文章☆作品のストーリーだけでなく、作家の心持ちや作品が生まれた背景までを心に留めている関川さん…こうして解説だけを読むと、その真摯さというか文学への向き合い方が伝わってくる♪
2014/12/11
よし
文庫本の解説を一冊にまとめた解説集。前書きの「本の山が崩れて遭難した人」で、「本はゴミだ、今や蔵書はゴミの山だ」には少なからずショックを受けた。他人事ではない。「スカートの風」を読んでみたくなった。
2019/12/03
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