日本の女優 (日本の50年日本の200年)
日本の女優 (日本の50年日本の200年) / 感想・レビュー
渓流
銀幕の上だけじゃ分からない、彼女たちの断章を垣間見せてはくれるが、鋭角な人物譚からは遠い。まあ、俳優は、スクリーンの上だけで自己表現をすれば言い訳で、昨今のようにダベリ番組にしゃしゃり出てきて、銀幕の後ろを喋るようじゃ、堕落の極みで、彼女たちの裏側をこの程度に収めたのも、ひょっとするとそれへの痛烈な批判じゃないのかな。
2012/05/27
kiey
卒論で使用。映画の見方、例えばストーリーの構造から主張を読み取るとか勉強になった。
2015/01/05
うらら
侵略を正当化するための映画によるプロバガンダを、原節子と山口淑子(李香蘭)という二人の銀幕スターを通して、ねちこく考察している本。 ただ同年代で銀幕に登場する女優だからといって、この全く別物の二人を比較するのも、どうかと私は思ったが、戦前の同世代のスターでは、原節子が好きか山口淑子が好きか、私なら後者を選ぶ。原節子の泥臭さに比べると、山口淑子の垢抜け具合はただごとではない。あこがれの根本にあるのは「無いものねだり」で、山口淑子の方が私に無いものばかりを持っているからだろう。
2012/05/22
Ahmad Todoroki
ベストオブ四方田本の一冊。
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