KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

ポストコロニアル (思考のフロンティア)

ポストコロニアル (思考のフロンティア)

ポストコロニアル (思考のフロンティア)

作家
小森陽一
出版社
岩波書店
発売日
2001-04-23
ISBN
9784000264358
amazonで購入する Kindle版を購入する

ポストコロニアル (思考のフロンティア) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

またの名

福沢諭吉の論法では、今や西洋の文明国と比べてかつての文明国も半開に過ぎないが蝦夷人に比べれば日本は文明国だという仕方で、半開はつねに自分よりも野蛮な存在を捏造し続けなければ上位を保てない、と分析。たんに植民地を支配しただけでなく、欧米にザ・文明を押しつけられていることを自発的な文明開化と言い換えて無意識に忘却する一方、東アジアへ侵入し帝国としてふるまうときにはやられた植民地化をお隣に節操なくやり返す分裂を日本の植民地化の歴史に見る。漱石の小説や戦後すぐの教科書などをも通じて流れる問題に触れるための入り口。

2017/05/09

ねじおさん

個人におけるアイデンティティの獲得みたいなことを、国家がやってる姿を描写していた。日本史に疎いから、ああ、そうやって日本は擬態に擬態を重ねてきたんだと改めて知った。なぜ共産党が理由もなく悪く思われているのか少し分かった気もするし、なぜ日本が加害行為を認めてこなかったか(そして今も見ようともしない)のかも分かった。この本はきっとこの本だけに収まらないとこの本が背中を押す。次なる視野の獲得と、鎮魂のためにまた探索が続く。

2024/05/22

瀬希瑞 世季子

概説書ではなく日本の近代から戦後までの歴史をポストコロニアリズムの視点から読み解くものとなっているが、そのお陰でポストコロニアリズムの問題を自分と身近なものとして考えることができる。夏目漱石の小説をポストコロニアリズムの視点で読み解く章が面白かった。

2021/07/13

一分前

良心的で優しく見えるおばあちゃんがなぜアジア諸国のことや第二次世界大戦のこととなると強硬な姿勢をつらぬくのか、小さいころからの疑問が書いている記述に符号するようだった。それと、自分が高等教育まででうけてきた歴史観が、日本の植民地主義的観点をすっぽりとぬいたものであったことにも気づいた。

2015/10/24

keepfine

琉球処分のくだりは必読

2014/02/13

感想・レビューをもっと見る