好きと嫌い
好きと嫌い / 感想・レビュー
ぐうぐう
好き嫌いを訊くことは、その人のキャラクターを知る術としてかなり有効なのではないか。好きだけでも、嫌いだけでもダメで、好き嫌いを訊くことが大切だ。なぜなら、好きなものと嫌いなものは、必ずしも対極にあるわけではなく、時に似たものであったりもして、その矛盾もまた、人の個性を形作っているように思うからだ。『伊丹十三選集』第二巻は、伊丹十三のそんな好き嫌いを書いたエッセイが収録されている。食べ物やファッション、行動様式等々にダメ出しする伊丹の、それは美学を知ることに繋がる。(つづく)
2020/02/17
くさてる
ほとんど既読だったのだけど、こういうかたちで読み直すとまた味わい深い。現在の目で見れば当たり前だったり、意外だったりする部分もあるけれど、この当時の伊丹十三という人の目から見れば、間違いがなかったわけで。とくに猫と料理に関する文章が素晴らしいです。
2019/08/10
ほし
伊丹十三選集、2冊目の本書は「ヨーロッパ退屈日記」「女たちよ!」から多くが収録されているということで、初期伊丹エッセイに特徴的なキザでスノッブな雰囲気、薀蓄に溢れています。しかしそれが読んでいて不思議と不快でない、いや寧ろ愉快ですらあるのは、伊丹さん独特の筆致、そしてまさに「好きと嫌い」がハッキリしている態度からくるのではないでしょうか。「スパゲッティの正しい料理法」は伊丹さんのエッセイの中でも有名なものですが、パスタを日常的に食べるようになった今読んでも面白いものがあります。
2019/04/03
kane_katu
★★★☆☆伊丹十三のエッセイは前からちょこちょことは読んでいたが、今回まとめて読むことができた。アボカドの話など、ものによってはかなり内容が古いのだが、現代においても、なるほどなと思うことは沢山あった。ファッションや料理に関するエッセイも良かったのだが、小咄が結構面白かった。新幹線のホームでの話が特に好きだったな。
2019/06/11
GO-FEET
そうそう、伊丹十三ってすぐれたイラストレーターでレタリングの名人でしたよね。編者解説を読んで思い出しました。
2019/05/12
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