悪の哲学ノート (岩波人文書セレクション)
悪の哲学ノート (岩波人文書セレクション) / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
『臨床の知とは何か』で既知の著者による本。シロアリはゴキブリから分化(6ページ)。如何にも生命力の強い人類には厄介な存在。善は同一だが悪は個性的(8ページ)。「自殺という行為は、不条理に対する人間の最後の手段」(72ページ)。にもかかわらず、昨今も経済苦で孫を殺害する祖父。居た堪れない。民俗の理解ではケの日常態(101ページ)。ハレでは理解できない部分を重視。ケ→ケガレ→ハレ→ケの循環(102ページ)。苦痛と恐怖を克服することこそ人間の真の課題(164ページ)。東大話法を使って嘘をつく人に読んでほしいな。
2013/01/16
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