人間晩年図巻 1995-99年
人間晩年図巻 1995-99年 / 感想・レビュー
まーくん
前巻同様、気になった故人を順不同で読んだ。この年代で、その死を知り、一番ショックを受けたのはテレサ・テン42。80年代初中国で勤務してた時代、まさに中国人と一緒に「白天聴老鄧、晩上聴小鄧」してた。本書を読んで深く印象に残り感慨を覚えたのは自ら命を絶った伊丹十三64と江藤淳66の二人。伊丹十三の精神に深く刻印された”黒船ショック性障害”という見方。「反米的」「憂国的」であった点で三島由紀夫の姿が重なる。保守の論客としての江藤淳の考えには必ずしも同意できなかったが、「海は甦る」以来、氏の作品には魅せられた。⇒
2021/12/10
ma-bo
90年〜94年に続く第2弾。阪神大震災と地下鉄サリン事件のあった95年からの20世紀最後の5年間。今より少し平均寿命が短い時代とはいえ70代を越える方が少なかった印象。
2022/01/13
こばまり
1995年というと阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件があった年だが、物故者の顔ぶれを見ると最近のことのように思える。続巻はないものかと思っていたら、なんと来月新刊が(2000〜2003年分)。紹介されるのは本書元祖の山田風太郎氏、ナンシー関氏ら。
2021/10/02
山田太郎
山田風太郎のあれからの影響というかそのまんまですが、こちらはひとつひとつが長め。だけど、さらっと読める分量だった。死に際は大事だなと思った。50近くなると考えることが多いなまったく。
2016/12/09
kawa
95年は阪神大震災と地下鉄サリン事件があった年。昨日のことのように思い出すが、25年以上前であることにショック。司馬遼太郎氏(96年)、藤沢周平氏(97年)、江藤淳氏(99年/夏目漱石論は機会があれば…)が文学界関係者、既知のこともあるが興味深い記述も多数。シベリア天皇と呼ばれた浅原正基氏(96年)や、北朝鮮への帰国運動を扇動した寺尾五郎氏(99年)、どちらの方も知らなかったが、その晩年は各々のことに口を閉ざしていた由。人間間違うことが普通なのだが、その心境はどうだったのだろうか。
2022/03/07
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