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世界をわからないものに育てること――文学・思想論集

世界をわからないものに育てること――文学・思想論集

世界をわからないものに育てること――文学・思想論集

作家
加藤典洋
出版社
岩波書店
発売日
2016-09-29
ISBN
9784000611480
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世界をわからないものに育てること――文学・思想論集 / 感想・レビュー

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ころこ

震災の語れないことの不可能性には誰しもが着目するのですが、著者の優れているところは、本当に感動することを無意識に忌避するために感動することへの没入の現象として百田尚樹のベストセラーに言及していることです。著者自身も左右のイデオロギーの問題だと考えている節があり、実は所々の論理は明快ではありませんが、問題はこの文章の直後に百田を評価するとはけしからん、と誤読している読者に対する反論の短い文章があることです。ハイコンテクストな文章を読む読者の減少は、批評を単なる意見表明と勘違いする風潮に抗う術を失っています。

2022/06/06

yumiha

一番興味深く読んだのは、テクスト論の困るところ「ナンデモアリの恣意性」と「テクストに語られていないことを取り出せないこと」という指摘。テクスト論ちゅうのが、「傷つくのが怖いばかりに、本心を言えず、空気を読み」「位階制の社会に生きる」若者たちの隠れ蓑になっているんではないか?という私見を持っていたからだ。また、3.11以後「感動」を求める作品がよく売れているという指摘も、肯かされた。私も感動を求めてしまう、その一人なんだけど💦カズオイシグロ論、村上春樹論も教えられることがあり、楽しめた。

2019/11/18

ポン

ノンフィクションと反抗の不可能性ー沢木耕太郎『無名』 沢木さんに対する評論なので、それほど読む気はなかったのですが、読んでみると新しい発見もあり、興味深く読めました。

2017/12/28

潮田クロ

「作者の像」は、目からウロコ。テクスト論の乗り超え刺激的でした。

2017/05/05

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