人間晩年図巻 2000―03年
人間晩年図巻 2000―03年 / 感想・レビュー
まーくん
人間晩年図巻四巻(1990-2007年)読了。第五巻(08-11年)も出版予定あり。今回読んだ00-03年の刊で印象に残ったのは、何と言っても本シリーズの雛型となった『人間臨終図鑑』の著者山田風太郎(01年没79歳)。『くノ一忍法帳』は勿論覚えてる。蛇足を付け加えれば”くノ一”とは女のこと。風太郎の老後の楽しみは夫人の運転する車で京王線聖蹟桜ヶ丘駅近くのスーパーに行くこと。目的は買い物に非ず、食品売り場の見物。広大で清潔な売場の光景には圧倒される。飢えに苦しんだ戦中派としては、これが戦後という時代の達成⇒
2022/08/26
ma-bo
シリーズ第3弾。2000年〜2003年に亡くなった人の人生と晩年を記す。人選の偏りがあり知らない人が多かった。
2022/01/20
山田太郎
面白いんだけど、人選の基準がよくわかんないというか。元祖の山田風太郎になにか基準があったかと言われるとあれはとにかく数集めてる感があって気になりませんでしたが、なんかこう絞ってる感じがあってなんだかなと。知ってる人の方が読んでいて面白いなと思った。途中で関係者のやたら詳しい解説に寄り道するのがまたおつなものだと。
2022/01/11
kawa
愉しみなシリーズ3巻目。本巻には私的ビックネームは少ないが、仙波龍英(歌人)、田山幸憲(パチプロ・コラムニスト)、安原顯(編集者)、天本英世(俳優)らの奇人、変人が知れたことが収穫。「人生は 一に健康 二にお金 三に愛情 あとは泣くだけ」(仙波龍英)は、思わず我が日記に記録する。+、昭和史に興味ありなので張学良も収穫。
2022/09/09
踊る猫
渋い仕事だ、と思う。いずれは誰もが死ぬ。その死と、そこから照射されるその人物の生を描き出すこと。そこにどんな感傷も込めないでただ淡々と描き切ること。それがこの本では試みられる。従って読んでいて楽しくなる本ではない。自分にも想定外/予想外の形で死が訪れることを思い知らされて辛くなる、と思う。だが、死ぬからその人物はムダに生きた、ということにはなるまい。誰もがその人に課せられたミッションを引き受け、こなし、そして死ぬ。そうした生の過程が平等な強度を以て記される。そこにこの本の美点はある。なかなか手ごわい一冊だ
2021/12/21
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